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アートに恋するウェディング

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2018年4月28日

アートに恋するウェディング


 

アートに恋するウェディング

 

アート好きな読者の方々にぜひ紹介したい結婚式がある。

 

巷で流行したおしゃれなオリジナルウェディングと一線を画したその結婚式。 とあるアートに恋をして、そのアートの前で誓いをたてた2人に話を聞いた。

 

舞台は、市原市南部の美しい里山や廃校を舞台にした現代アートの祭典「いちはらアート×ミックス」。菜の花と緑に包まれた素敵な場所が、2人を爽やかに祝福しているよう。

 

 

 


木村崇人/森ラジオ ステーション×森遊会

 

 

 

INDEX
●思い出の場所で特別な結婚式を
●緑に包まれた「森ラジオ ステーション」が挙式会場に
●披露宴会場は廃校となった小学校
●ウェルカムアプローチには、ゲスト一人ひとりの似顔絵
●アーティストや地域の人たちと一緒に作りあげた、世界で1つの結婚式

 

 

 

 

思い出の場所で、特別な結婚式を

 

 

 

アートな結婚式をあげたのは東京都在住の聡太さんとゆっこさん。
初めてデートした「いちはらアート×ミックス」で2人は意気投合し、その2年後に結婚式をあげることとなった。

 

思い出の場所で結婚式をあげたいと考えていた2人は、いちはらアート×ミックス事務局に直接アプローチしたそう。2人の想いに感銘を受けたいちはらアート×ミックス事務局は全面協力してくれることに。
その後プロデュース会社のCRAZY WEDDINGとともに半年間の準備期間を経て結婚式が実現した。

 

結婚式の舞台となった「いちはらアート×ミックス」は、廃校となった4つの小学校と小湊鐵道の駅周辺、市原湖畔美術館を中心に、アーティストの作品やイベントを開催する芸術祭だ。

 

いちはらアート×ミックスとは

 

 

 


結婚式をつくるまでに、2人が書き上げた企画はスケッチブック8冊分に

 

 

 

 

緑に包まれたアート「森ラジオ ステーション」が挙式会場に

 

 

 

挙式会場となったのは、小湊鐵道の月崎駅にある、緑に包まれた「森ラジオ ステーション」。

 

森ラジオ ステーションは、かつて駅員さんが寝泊まりする詰所小屋として使われていた建物を森に見立てた作品である。60種類以上の野花や野草に覆われ、季節ごとに表情が変化する。

 

厳かさと、優しさと、懐かしさが入り混じったこの場所を、僕たちは一目で好きになりましたと聡太さん。
季節を重ね、年を重ねるごとに育まれていく森ラジオ ステーションのように、私たちも絆を育んでいきたいと思い、この場所を挙式会場に選びました」と、ゆっこさんは言う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


木村崇人/森ラジオ ステーション×森遊会

 

 

 

朝露で輝く草花、ひらひらと舞う蝶、風が揺らす木々と白いヴェール…まるでおとぎ話の世界に入り込んだような世界観に。

 

 

 

 

 

 


木村崇人/森ラジオ ステーション×森遊会

 

 

 

「森ラジオ ステーションは、森遊会という地域のボランティアの方々が管理されています。当日は、年間を通じて丹精込めて育てられた山野草や花々の美しさにとても感激しました」

 

時を重ね、育まれる作品
より濃く、草花の表情がより一層豊かになるそのアートは、2人の理想とする姿に近いのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

披露宴会場は廃校となった小学校

 

 

 

披露宴会場となったのは、廃校となった旧里見小学校。現在は、アートイベントの場として活用されている。

 

 

 


旧里見小学校

 

 

 

披露宴会場の入り口では、芸術祭のボランティア団体「菜の花プレーヤーズ」や地域の方々によって作られた色とりどりの花が迎える。

 

 

 

披露宴の前に アートを堪能するアートツアーを

 

 

 

アート好きな2人がゲストのために用意していたのは、いちはらアート×ミックスを体験できるアートツアー。

 

かつて教室だった空間を、豪華絢爛な「美術室」にした豊福亮さんの作品。そして、かつて里見小学校に通った少年が、机に刻んだ市原の地図に着想を得た角文平さんの作品「養老山水図」を鑑賞した。

 

ゲストは子どもの頃に戻ったように感嘆の声をあげた。

 

 

 


豊福 亮/美術室

 

 

 

初めての共同作業は、教室に展示された「手作りの絵本」

 

 

 

小説を書くことが好きな聡太さんと、絵を書くことが好きなゆっこさんが選んだ夫婦の初めての共同作業は「手作りの絵本」。教室の一室に展示し、アートツアーの一環として鑑賞できるよう工夫した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウェルカムアプローチは、ゲスト一人ひとりの似顔絵

 

 

 

披露宴会場は体育館をアレンジ。まずゲストの目に飛び込んだのは菜の花とゲストの似顔絵が敷き詰められたウェルカムロード。

 

 

 

 

 

 

ネームカードは、ゆっこさんが水彩で描いた一人ひとりの似顔絵に。「大変な作業でしたが、大好きな人たちの顔を思い浮かべながら描く時間はとても楽しかったです」

 

 

 

 

 

 

ウェルカムロードの先に足を踏み入れると、そこにはウェディング仕様に変身した体育館が。

 

 

 

 

 

 

披露宴会場は、結婚式のコンセプトである「未来スケッチ」をもとに、アートを感じさせるデザインに。

 

テーブルコーディネートもコンセプトに基づき、カトラリーと一緒に並べられる鉛筆や筆。テーブルクロスが紙になっていて、思わずゲストが絵を描きたくなる遊び心あるテーブルになっている。

 

 

 


カトラリーと一緒に並ぶ鉛筆やクレヨン

 

 

 


思わずゲストが絵を描きたくなる遊び心あるテーブル

 

 

 

 

 

 

高砂にはシンボルツリーと菜の花が。絵の具や筆をちりばめられていた。

 

 

 


高砂には積み重ねられたスケッチブックやペンキが

 

 

 


ゲストはカジュアルなコーディネートでリラックスした雰囲気に

 

 

 

 

 

アーティストや地域の人たちと一緒に作りあげた、世界で1つの結婚式

 

 

 

 

「普段結婚式を行なっていない場所なので、設備が整っていないなど色んな課題がありました。けれど、アーティストの方々や市原市の地域の方々、プロデュース会社の方々など、たくさんの人たちが手を貸してくれたおかげで、かけがえのない結婚式をあげることができました。2年経った今も、優しい心遣いに心が温かくなります。 ゲストから『この場にいることができて本当に良かった』と言ってもらえたときは諦めずに挑戦して良かったと感じました」

 

また、いちはらアート×ミックス事務局の志村さんはこう話してくれた。
「市原市民を対象とした大地の芸術祭(新潟県)鑑賞ツアーで訪れた小高い丘のうえで、「市原市の方ですか?」と弾けるような笑顔で声をかけて頂いたのが、お二人と事務局との出会いです。
屋外での結婚式、廃校での披露宴。
ご相談をお受けした当初は、設備面のこと、市として結婚式のお手伝いをした前例がないこと、直後に春イベント開催が控えていたことなどから、お話をお断わりすることも考えましたが、お二人の市原への熱い想いを伺い、何よりも結婚式の話を聞いた地元の皆さまが涙を流して喜んでいる姿を拝見したことで、お話を受けることとなりました。
過疎のすすむ里山を活性化させたいとスタートした芸術祭で、市原に縁のなかったお二人が意気投合し、人生最良の日を市原で迎え、新しい家族と共に再び訪れてくださる。
お二人は、私たちが芸術祭に託した夢のひとつを、叶えてくださいました

 

 

 

 

アートに想いを託して誓いをたてた結婚式はいかがでしたか?

 

girlsartalk読者が注目するアートなウェディングをお届けしました。

 

(注)芸術祭会場での結婚式は、現在受付をしていません。

 

【いちはらアート×ミックス2018 開催概要】
名称:いちはらアート×ミックス2018
会期:2018年5月3日(木・祝)~6日(日)  10:00~17:00
(アートハウスあそうばらの谷のみ、4月28日(土)~5月6日(日))
時間:10時~17時
会場:千葉県市原市南部地域[小湊鐵道上総牛久駅から養老渓谷駅一帯] IAAES[旧里見小学校]、月出工舎[旧月出小学校]、内田未来楽校[旧内田小学校]、市原湖畔美術館、森ラジオ ステーション、いちはらクオードの森、旧白鳥小学校、白鳥公民館、アートハウスあそうばらの谷 他
主催:いちはらアート× ミックス実行委員会[会長 小出譲治(市原市長)]
http://ichihara-artmix.jp/

 

□ウェディング協力
いちはらアート×ミックス実行委員会
小湊鐵道
森遊会
木村 崇人さん
豊福 亮さん
角文平さん
菜の花プレーヤーズ
市原市の方々

 

□ウェディングプロデュース
CRAZY WEDDING
https://www.crazywedding.jp

 

□ウェディング撮影(17・19枚目を除く)
名取 邦朗(kuppography)

 

文 girlsArtalk編集部

 

 

 

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