大友良英 音楽と美術のあいだ
大友氏といえば…?
皆さんも一度は耳にしたことがある「じぇじぇじぇ」で知られる NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の音楽を手掛けて東京ドラマアウォード2013特別賞、第55回日本レコード大賞作曲賞や、2011年の東日本大震災を受け福島でさまざまな領域で活躍する人とともに『プロジェクトFUKUSHIMA!』を立ち上げ、その活動が認められて2012年芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞するなど、多岐にわたる活動で多くの賞を受賞し、即興音楽からポピュラー音楽、さらには映画やテレビの劇伴音楽まで、幅広い音楽の領域で活躍する音楽家です。
「音楽」と「美術」という異なる芸術表現において、制度も作法も独自の発展を遂げ、現在に至っていますが…。
それぞれの活動の場は、制作や市場においても、異なるシステム上で動いており、作り手と受け手の関係性、流通、提示方法など、それぞれの局面においてもさまざまな相違があります。
そのなかで、1960年代以降、音楽と美術が相互に介入し合うような表現が多く見られるようになりました。
その後、さまざまなメディアを利用できる環境が整い、メディア・アートや「領域横断的」と称される各種表現が生まれ、従来の芸術ジャンルの定義や解釈を拡げたと同時に、それらのあいだにあった境界線を曖昧にしました。
それこそが、大友氏のような「音楽と美術のあいだ」で活躍するアーティストの表現を可能にしてきたといえるでしょう。
この展覧会では、今一度「音楽」と「美術」という異なる表現方法の相違に目を向けて、それらの「あいだ」にあるものは何なのかを作品とさまざまイベントによって考えていくものでした。
みなさんも「あいだ」について、自分なりの解釈や定義を構想し、模索してみては如何でしょう。
アーティスト
大友良英 (おおともよしひで)
HP:http://www.japanimprov.com/yotomo/yotomoj/
Blog:http://d.hatena.ne.jp/otomojamjam/touch
展覧会詳細
「大友良英 音楽と美術のあいだ」
OTOMO Yoshihide: Between Music and Art
会期:2014年11月22日(土)─2015年2月22日(日)
会場:NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーA
開館時間:午前11時─午後6時(入館は閉館の30分前まで)休館日:月曜日
(月曜が祝日の場合翌火曜),年末年始(12/29─1/5),保守点検日(2/8)
入場料:一般・大学生500円/高校生以下無料
文:新麻記子
撮影:チバヒデトシ