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大人気の名刀を至近距離で!三井記念美術館特別展〈国宝の名刀「日向正宗」と武将の美〉

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2020年12月21日


大人気の名刀を至近距離で!三井記念美術館特別展〈国宝の名刀「日向正宗」と武将の美〉


大人気の名刀を至近距離で!三井記念美術館特別展〈国宝の名刀「日向正宗」と武将の美〉

 

三井記念美術館で開催中の『国宝の名刀「日向正宗」と武将の美』。今回はなんと、三井記念美術館に所蔵されている刀剣がすべて展示されているということで注目を集めています。あの、刀剣乱舞の人気キャラクター「日向正宗」にもお目にかかれるチャンス!

さっそくみどころをお伝えしましょう。

 

 

1.おもな展示品

今特別展は、名商家であった三井家から寄贈された文化財の中でも、名のある武将や大名と所縁の深い茶道具や刀剣、絵画などに焦点をあてたもの。

豊臣秀吉自らが愛用した茶道具などの、貴重な品が展示されています。

 

 

 

展示ルートの前半、館内に入って最初に出迎えてくれるのは、茶道具の数々。

茶道具の展示室の中で筆者がとくに衝撃を受けたのは「十文字井戸」の茶碗。豊臣・徳川家で茶の湯の指南役を担った古田織部が、大井戸茶碗を十字に切り割って小さくしたとされています。

 

また、千利休が秀吉の正室に贈ったという花入「波桐蒔絵竹二重切花入」も。こちらの花入は、今会場では初公開なのだそう。

 

重要文化財に指定されている三好粉引茶碗や、南宋時代の美しい花入も見逃せません。

 

重要文化財粉引茶碗 三好粉引 1口朝鮮時代・16世紀北三井家旧蔵

青磁筒花入 1口南宋時代・13世紀室町三井家旧蔵

 

 

2.「日向正宗」とは?

茶器や花器をゆっくり鑑賞したあとは、刀剣の展示です。

特別展のタイトルにもなっている国宝「日向正宗」は、いったいどんな刀なのでしょうか?

日向正宗という名前は、正宗という刀鍛冶が作って、日向(現在の宮崎県)を治めた人が持っていたためにつけられました。

 

国宝短刀 無銘正宗 名物日向正宗 1振鎌倉時代・14世紀北三井家旧蔵

 

 

正宗の作風はほかのどの流派とも異なり、一代限りの天才とも言われています。「正宗」といえば名刀の証というほど、正宗作の刀は素晴らしいものばかりですが、刀工正宗自身のことは、詳しくわかっていません。

明治時代のころには、「正宗という刀工は本当はおらず、正宗作といわれている刀はすべて別の刀工の作ではないか」と、存在すら疑われていたほど、謎に包まれています(※この正宗不在説は、現在では否定されています)。

「日向正宗」はそんな正宗が作り、石田三成も所持していた一振です。

 

日向正宗の見どころはたくさんありますが、筆者がとくに好きなのは、刀の平たい部分(地肌・鍛肌)に、金色の鋼の粒がキラリと光ること! 刀工正宗のミステリアスなイメージとあわさって、刀だということを忘れてしまいそうなくらい、綺麗です。

 

国宝短刀 無銘正宗 名物日向正宗1振鎌倉時代・14世紀北三井家旧蔵

 

 

3.刀の楽しみ方

 

刀は、熱くなった鉄を何度も伸ばし、折り曲げ、叩く……という工程をくり返して作られます。くり返して鍛えることで、より硬く、強い刀になるのです。武器として良いものを作るなら、この工程だけでも充分ですが、さらにできあがった刀身を磨くことで、刀工それぞれの技が光る美術品となります。

もっともわかりやすいのは、刃文の部分。刃の強度を上げるために、特別な泥を塗って焼き固めることでできるこの刃文には、さまざまな模様があります。刀工自身のセンスと好みがもっとも現れる部分です。展示されている刀は、それぞれまったく違う刃文が描かれていますので、ぜひ、皆さんの好きな刃文を探してみてください。

 

国宝短刀 無銘貞宗 名物徳善院貞宗 1振鎌倉〜南北朝時代・14世紀北三井家旧蔵

 

 

近年は刀剣ブームで、美術館はどこも満員。なかなかゆっくり見ることができません。

しかし、現在は新型コロナの影響で、美術館も事前予約制での入館の場合が多くなっています。刀の鑑賞の際は、これが逆にチャンスかもしれません。普段であればなかなか見る機会がない細かい部分も、じっくり鑑賞することができます。

もし余裕があれば、美術鑑賞用の単眼鏡などを持参すると、すみずみまで見ることができてより楽しいでしょう!

また、今特別展では、音声ガイドがスマートフォンアプリで配信されています。公式サイトから事前にダウンロード(有料)して、予習してから観覧するのもおすすめです。

 

 

文=関根一華

写真=新井まる

 

 

 

 

【展覧会概要】

国宝の名刀「日向正宗と武将の美」

 

【会期】

2020年11月21日(土)~2021年1月27日(水)

※本展は事前予約制です。事前予約は、美術館HPから行うことが可能です。

(電話および美術館受付ではご予約いただけませんのでご注意ください。)

 

【開館時間】

11:00~16:00(入館15:30まで)

 

【休館日】

月曜日(但し11月23日、1月4日、1月11日は開館)、

年末年始12月26日(土)~1月3日(日)、1月12日(火) 休館

 

【入館料】

一般1,300円(1,100円)

大学・高校生800円(700円)

中学生以下無料

※70歳以上の方(要証明)は1,000円。

※団体でのご来館お申込み受付および団体割引を中止しております。

※リピーター割引:会期中、一般券・学生券の半券ご提示で、2回目以降は()内割引料金となります。

※障害者手帳をご呈示のお客様、およびその介護者(1名)は無料です。

 

 

■お問い合わせ(ハローダイヤル)

050-5541-8600

■住所

東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階