feature

”世界の草間彌生”のイマと昔とそれから未来「草間彌生 わが永遠の魂」展

NEWS

2017年3月8日


”世界の草間彌生”のイマと昔とそれから未来「草間彌生 わが永遠の魂」展


”世界の草間彌生”のイマと昔とそれから未来「草間彌生 わが永遠の魂」展

いくつになってもエネルギッシュ。肉体が昔とは違ったとしても、強い目力と熱い魂につき動かされるように止まらない手

今回は日本初公開作品132点を含む約270点もの作品が六本木の国立新美術館に大集結。草間彌生さん(以下:草間氏)のここまでの大型展は筆者自身初めて拝見し、あまりの見応えに大変興奮致しました。

かなり情報量の多い展示なので、展覧会を見る前に知っておいて損はないgirls Artalk編集部的おすすめポイントを3つの観点で紹介します。

 
 

 
 

girls Artalk編集部おすすめポイント①大胆な展覧会構成

まず展覧会に入り、横長で大画面の『生命は限りもなく、宇宙に燃え上がって行く時』をじっくりと見ながら一番目の部屋に向かいます。すると一歩入った瞬間に視界が鮮やかな色彩たちに埋め尽くされます。

25mプールがすっぽり2つ入ってしまうほどの大展示室の高さ5mの壁を埋め尽くす、「わが永遠の魂」シリーズ132点。

 

 

この魂の声が、いや叫び声が聞こえてくるような大画面の作品群を展示した部屋は展覧会の中心に位置しています。

そして次の部屋から草間氏の人生をなぞっていくような構成で順路が設けられ逆流は禁じられています。

草間氏のアイコンともいえる水玉のような模様につながる幻覚の中で描いた『自画像』は有名ですが、その他にも”世界の草間彌生”になる前の作品も多く展示されています。

制作年から当時の年齢を算出するとあまりの技術に驚くはずです。

またそれぞれの時代で部屋が構成されているため、照明や壁の色、作品の特徴などが掴みやすく、草間氏への理解が深くなると思います。

 

 

そして最後にまた”現在”である「わが永遠の魂」シリーズ(2009~)に戻ってくるように展覧会が構成されています。”現在”から始まり、経歴を知り、もう一度それを踏まえて”現在”に戻ってくると草間氏の未来が見えてくる気がしました。

ちなみに132点それぞれに『私の死の瞬間』や『宇宙に行きたい』等のタイトルがついているのですが、最初と最後で感じ方がまた少し変わると思うので是非じっくりとご覧ください。

girls Artalk編集部おすすめポイント②草間彌生の”全て”を知れる

”全て”というのは時間軸だけではございません。幼少期から現在進行形の作品まで展示されている作品はどれも貴重であり、とても興味深いポイントではあります。

 

 

多くの人が”草間彌生”という名前を聞いて思い浮かべる水玉のような模様の絵が生まれた背景や、アメリカ時代に名声を得るきっかけとなった、半透明の白い層を重ねその上に白いタッチを反復させた絵など この展覧会で”初めて知る草間氏”もきっといるはずです。

 

 

しかしそれだけではございません。なんと音声ガイドでご本人が当時の思い出や作品に込めた思いを語っているのです!これがかなり聞きごたえあります。作品を見ながら聞いているとその1つの作品の背景に当時の草間氏が見えてくるようなリアルさがあります。

一番印象深かったのはご本人が歌う「マンハッタン自殺未遂」です。

 

 

裕福な家庭に生まれ、当時女性にはまだ例が多くなかったであろう留学で渡米をし、その後”世界で最も影響力のある100人”(タイムズ紙,2016)にも選出されるようになった草間氏を才能と自信に満ち溢れた天才的アーティストと思っている方は驚くでしょう。

この他にもご本人の声は14も収録されているので借りなきゃ損です!

girls Artalk編集部おすすめポイント③写真OKスポットも!SNSにとっておきの写真をUP

大きい正方形のカンヴァス(162×162㎜と194×194㎜)に描かれた色彩豊かな作品「わが永遠の魂」シリーズの132点が360°囲むように展示された部屋。そこには立体作品もあり、とにかくフォトジェニックです。この部屋の作品、なんと撮影OKです。

 

 

どこを切り取ってもオシャレな写真が撮れるでしょう。草間氏の迫力ある筆運びと色彩の世界に入り込めます!

また乃木坂駅側の出口には、旅行で直島に行ったことがある人は見覚えがある黄色い巨大なカボチャが、六本木の街並みを背景に出没中。こちらも写真OKです。幼いころ実家の畑にあるカボチャに癒されたというエピソードもありましたが、とっても可愛く、そして草間氏らしい作品です。”世界の草間彌生”の作品を沢山撮ってSNSで自慢しちゃいましょう!

 

 

以上、girls Artalk編集部おすすめポイントでした。

筆者は”会期中何度でも行きたい!”と感じました。それは草間氏の芸術は息をしているような生命力に溢れていて、観る者にエネルギーをくれるから。

 

 

プレス内覧会にはご本人も出席され、力強くこう語っていました。

 

 

”私は毎日朝から晩まで芸術制作に命がけで闘っています。

私の心の限り、命の限り、真剣に作り続けたこれらのわが最愛の作品群を私の命が尽きた後も人々に永遠に私の芸術を見ていただき、私の心を受け継いでいって欲しい。永遠に輝いた未来、そして人間愛の美しさと私のこの魂を受け継いでゆく事こそ絶大なる死後の私の願いです。(中略)私は前衛芸術家として宇宙の果てまでも闘いたい。倒れてしまうまでさぁ、草間彌生に喝采をお願いします!

 

 

この展覧会を見て彼女に拍手をせずにいられる方などいるのでしょうか。

 
 

是非ご自身の目でお確かめください!

 

 

 

 

文:山口 智子

写真:新井 まる・丸山 順一郎

 

 

 

開催概要◆

国立新美術館開館10周年記念「草間彌生 わが永遠の魂」展

会期
2017
222日(水)– 522日(月)
休館日
毎週火曜日 ※52日(火)は開館

 

開館時間
10:00 – 18:00
金曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
429日(土)~57日(日)は毎日2000まで開館

 

会場
国立新美術館 企画展示室1E【東京・六本木】
106-8558 東京都港区六本木7-22-2 http://www.nact.jp/

お問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)

主催
国立新美術館、朝日新聞社、テレビ朝日
協賛
鹿島建設、岡村印刷工業
協力
草間彌生スタジオ、パナソニック、TOKYO FM

公式HP

http://kusama2017.jp/



Writer

山口 智子

山口 智子 - Tomoko Yamaguchi -

物心ついた時には絵を描き、踊っていた ―。

小学校から大学までの16年間、女子だけのお城の中で、書道・生け花・着付けと伝統文化を学び、時間が許す限り様々な芸術に触れてきた。

現在、会社では建築に関わる仕事をする一方、「やまとも」名義でサロンモデル等としても活動中。

“わくわくすること”全てに突き動かされて走っている。

 

アートの世界は広く深い。

絵、音楽、ダンス、言葉… 感情や感覚、目に見えない物を伝えることを助けてくれるツールであり、人々の感動を創る。

だから私はアートが好き。

 

Blog:http://withonline.jp/withgirls/members/withgirls578

 






トップへ