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【前編】『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』アフターレポート!

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2015年9月26日


【前編】『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』アフターレポート!


gAサイトやgAがキュレーションサイトをつとめるマイナビ・ウーマンサイトで、

幾度となく紹介してきた『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』。

 

世界でも有数の豪雪地帯として知られ、厳しい自然環境にもかかわらず、

日本でも数少ない「里山」の暮らしが残っている越後妻有。

大地の恵みを受けた新潟という大地を生かしたアートの祭典は、

7月26日(日)から始まり9月13日(日)をもって幕を閉じました。

 

今回、前回の記事では紹介しきれなかった作品を中心に前編・後編にわたり紹介していきたいと思います。

 

まず、宿泊地・じょんのび村から十日町に向かう道中の「光の館・川西エリア」というところを目指しました。

 

1 、越後妻有レインボーハット2015 / 関口 恒男

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仁田集落に鳥型のシェルターが誕生!

木や土などの自然素材を用いたシェルターに、水と鏡のプリズムによる虹がかがやく作品。

偶然にもこの作品を制作したアーティスト・関口恒男さんから作品についてお話を聞くことができました。

優しく降り注ぐ日の光と大地に降った雨水による光の屈折を利用した作品は、

どうしても天候に左右されてしまうものの…

シェルター内に映し出された美しい虹を見た瞬間、その作品の虜になってしまいます。

山の天気は変わりやすく、その一瞬の刹那を味わうと同時に、自然の恩恵だけでなく、

相対的な視点で人生の儚さを感じました。

 

2、境界の神話 / 内田 繁

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街に馴染みすぎて思わず通りすぎてしまった作品。

囲まれた空間に、生き物のような形をした遊具が置かれた子供たちのための遊び場。

お盆の時期に、個人の霊魂があの世とこの世を行き来するために乗り物として、

茄子や胡瓜でつくる乗り物「精霊馬(しょうりょううま)」を思い出しました。

 

3、パッセージ / 足高 宏美

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こちらも街に馴染みすぎて思わず通りすぎてしまった作品。

バス停に設置された約70人が座れる長いベンチには高校生の言葉が刻まれています。

ストレートな10代の言葉を目にするたびに意表を突かれたように感じました。

 

4、捨てられたもの / リュウ・ジャンファ

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かつて千手神社で開催されていた相撲大会。

その土俵の周囲を古来より陶磁器の産地で有名な中国の景徳鎮で制作された磁器で埋めたインスタレーション。

土俵の周囲を巡ってみると、ドラム缶、タイヤ、テレビ、PC、くまのぬいぐるみ、にんじん、ハクサイなど、

日常生活に密に関わっているものだけでなく、子どもの頃に肌身離さず持っていたものでした。

日常的に廃棄されてる磁器のカケラと、磁器製の日用品によってつくられる作品は、

地球環境、大量生産、忘れ去られたもの、捨てられたものなど…様々なことを私に連想させ、胸が痛くなりました。

 

そして、「キナーレ・十日町市街地周辺エリア」に移動しました。

 

5、3つの門のためのネオン / スティーヴン・アントナコス

  火を護る螺旋の舵 / 星野 健司

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キナーレ前になるモニュメントのように佇んでいる作品たち。

鮮やかな色彩の光を放っている『3つの門のためのネオン』は夜間に鑑賞することおすすめします。

『火を護る螺旋の舵』は広島の「平和の火」を分火した炎を、古来より大地の守護神とされる舵が護る記念碑です。

 

6、蓬莱山 / 祭國強

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自然と共生する東洋の思想をもとに、中央の池に中国伝承の”蓬莱山”が登場!

そこには東アジアにある島問題で揺れ動く3国(中国、韓国、日本)の政治的緊張を解き、

みんながみんな幸せを願うふるさとを思い描いてほしいとの願いが込められています。

そして、島の周囲には無数の藁細工のオブジェが設置されていました。

よく見てみると…多様な乗り物は戦艦や戦闘機を彷彿させ、

戦闘機に至ってはプロペラ機からジェット機に変化していました。

屋内では地元の子供たちと一緒に制作した、和紙の上に火薬を使用し、

爆発の傷跡を定着させた火薬画『島』も展示されています。

 

7、ゴースト・サテライト / ゲルダ・シュタイナー & ヨルク・レンツリンガー

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祭國強の『島』の頭上の作品。

地元で集めた多様な物品をつないで33点のオブジェが展示されています。

よく見てみると…CDプレイヤーやパチンコ台が使用されていて驚きました。

一つ一つは人工衛星に見立てられているそうです。

 

8、フロギストン / 山本 浩二

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越後妻有で採取した18種類の広葉樹を炭化した作品。

台座には作品に用いた木が使用されています。

 

9、POWERLESS STRUCTURES,FIG.429 / エルムグリーン&ドラッグセット

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「MUSEUM」と書かれた白い箱が崩れそうな状態で組まれ、美術館への問いかけを発しています。

 

10、浮遊 / カルロス・ガライコア

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都市の建物と越後妻有の家屋の形を模した大量の銀紙がガラスの中で舞っている作品。

 

11、忘れられた道 / シルパ・グプタ

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数年前にこの地を訪れた作者が出会った故人を偲んで発表した作品。

その道の記憶や思い出のカケラがポルトカードとして蘇り、

作品を訪れた人は持ち帰ることができます。

 

撮影しなかった館内の作品で特に印象に残ったのは…

 

12、『LOST ♯6』 / クワクボリョウタ

こちらは過去に「動きカガク展」を取材した際に虜になった姉妹作品。

異なった点は織物器具や農機具が床に置かれており、

新潟の風土をよく理解している展示だと感じました。

 

13、『ソイル・ライブラリー』/ 栗田宏一

新潟県内全112市町村の田や崖などから採取した576種の土。

こちらは現在会期中の「きゅっぱのびじゅつかん」で展示されている姉妹作品です。

 

いろんな作品に巡り合えた高揚感を抑えるために、作品でもあるカフェテリアに立ち寄りました!

シャキシャキと歯ごたえを楽しむ糸瓜のプリンと、フルーツトマトとは違う甘さに驚いたハートトマトを食べました。

新潟は瓜の名産地でも有名らしいです…。(※新潟を訪れてから知りました。)

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そして、偶然にも…

キナーレ正面口にある芝生広場の地下スタジオに潜っているモグラ君=開発好明さんに会えました!

 

14、モグラTV / 開発 好明

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そして自らがメインキャスターとしてモグラ君に扮し、

地域住民やアーティストだけでなく、美術関係者など多様なゲストを招き、

トーク番組を制作し、毎日Ustreamで放映されていました。

 

前編は、信濃川の河岸段丘に広がる田んぼで、美味しい魚沼産コシヒカリが育つ「光の館・川西エリア」と、

交通の要所であり、織物の街として栄える「キナーレ・十日町市街地周辺エリア」で展示されている作品を紹介しました。

 

後編に続く…

 

【過去記事】

 

『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』girls Artalk的♡見どころをお届けいたします!:

http://girlsartalk.com/feature/17799.html

 

本日開幕★越後妻有「大地の芸術祭」注目作品8選:

http://girlsartalk.com/feature/18280.html

 

アートと人と自然と触れ合うチャンス! 7/26開催の越後妻有「大地の芸術祭」の注目作品8選:

http://woman.mynavi.jp/article/150723-24/

 

文・写真 / 新 麻記子