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フランス映画祭2015 ミア・ハンセン=ラブ監督『EDEN/エデン』

NEWS

2015年7月15日


フランス映画祭2015 ミア・ハンセン=ラブ監督『EDEN/エデン』


『フランス映画祭2015』が6月26日(金)~29日(月)の4日間にかけ、
有楽町朝日ホールとTOHOシネマズ日劇の2会場にて開催!

27日(土)には有楽町朝日ホールにてミア・ハンセン=ラブ監督による映画『EDEN/エデン』が上映された。

 

エデン2

 

本作は1990~2000年代のフレンチエレクトロのクラブシーンを舞台に、
DJポールの栄光、挫折、愛、友情などを描いている。

舞台がエレクトロシーンなだけに注目してほしいところは音楽!

Daft Punk(ダフト・パンク)、Dimitri from paris(ディミトリ・フロム・パリ)、
Cassius(カシウス)などに代表される“フレンチタッチ”ジェネレーションの軌跡と、
劇中に映し出されるその時代ごとにあらわれる有名クラブの数々は音楽好きにとっても興味深いところだろう。

まるでミュージックビデオを見ているようで、映画を見ながら一緒に踊りたくなるのが見どころである。

上映終了後には、主人公ポールを演じたフェリックス・ド・ジヴリ氏と、
ポールのモデルになったミア・ハンセン=ラブ監督の兄であり、共同脚本をしたスヴェン・ハンセン=ラブ氏が登壇。

 

エデン3

 

フェリックス氏は役を演じるにあたり
「ひとりのDJの成功と挫折が描かれている映画ではなく、
夢に立ち向かってどこまで持続しつづけ、どこまで成功できるか、
また自分の目的に対してどこまで突き進められるかという作品だと思った。」と述べた。

彼は俳優の他にも音楽レーベル、イベント企画会社を経営しており、
近々ファッションブランドも立ち上げるのだという。
ELLE Franceが決めるフランスを動かす50人のひとりにも選ばれ、
23歳という若さでありながら実業家としても成功している。

この映画に出演した理由にも納得である。

 

エデン4

(主演:フェリックス・ド・ジブリ)

 

スヴェン氏はなぜこの映画のシナリオを書こうとしたのかという問いに
「監督のミアが90年代の音楽と若者の映画を撮りたいというので、当時の音楽に精通し、
その時の若者をよく知っている僕に話を聞いてきたのをきっかけに共同脚本へと至った。
ミアはこの映画をとることでその時代を再発見したかったのだろう」と語った。

 

エデン5

(共同脚本:スヴェン=ハンセン・ラブ)

 

また、ふたりに今後も映画の世界で活躍していくのかという質問には、
フェリックス氏は「フランスではすぐに肩書きをつけたがり枠にはめたがるが、
僕は自分の若さを利用していろんなことにチャレンジしたい!このチャンスと出会ったことにより、
映画と自分の人生に大きな関わりができたので、今後もいろんな形で携わっていきたい。」と述べた。

スヴェン氏はまったくの逆で即答で「Non」と。「本当にやりたいことは文学である。」と語った。

年齢的にも若く、いろんなことにチャレンジしていきたいというエネルギッシュなフェリックス氏と、
様々な人生経験をつみ、一本筋でいこうとしているスヴェン氏の対照的なふたりが面白かった。

 

(文:藁科早紀) 

 

その夜、青山Le Baron de Parisでは『French Touch Party』が開催され、
多くのフレンチサウンドファン達が集まった。

 

ルバロン1(C) Tadamasa Iguchi  

 

なんといってもゲストDJは映画の脚本を担当したスヴェン・ハンセン=ラブ氏!(DJネームはSeven Love)

 

ルバロン2(C) Tadamasa Iguchi 

 

彼はDJとして10代後半からガレージハウスというジャンルの黎明期に立ち会い、
その後20年間にわたり活躍していたという経歴の持ち主。
お察しの通り、彼自身のヒストリーが色濃く反映されているという。

映画でのクラブシーンを沢山観て、上映後にはとてもパーティーに行きたくなり、
作中に流れているガレージサウンドをクラブで聴きたい!と思っていた私にとって、
Le Baron de Parisのパーティーは、映画の余韻を残しつつも彼のディープなリアルガレージハウスサウンドに酔い痴れるフレンチシックな時間となった。

 

ルバロン1
(C) Tadamasa Iguchi 

 

今回、私たちと行動を共にした宅撮りミュージシャン・マイカルブテとともに、
DJ終了後のスヴェン氏にインタビューをすることができた。

 

Q1 :DJとしてもご活躍されているSvenさんですが監督である妹さんも音楽を?

A1 :いや、妹は音楽はやっていない。
  でも、僕が1990年代〜2000年代にDJやトラックメイキングに没頭している傍らで、
  当時のことを間近に見て感じていた人物の一人であることは確かだ。
  それである日、妹が当時のことを(どのようにしてフレンチ・タッチのシーンが出来ていったかを)
  映画に残して欲しいと言い出して。それで脚本を書こうと思った。

Q2 :今夜のDJプレイも、とても素敵でした。
        今日のセットリスト、映画との関係性を意識したものだったのでしょうか?

A2 :映画の試写会での反応がとてもよかったから、多少は意識したよ。
    東京の皆さんがより深く『EDEN(エデン)』とフレンチエレクトロの世界に入っていけるように。
        楽しんでもらえたなら嬉しいよ。

Q3 :ジャンルを問わず最も影響を受けた人物がいれば教えてください。

A3  : Tony Humphries(トニー・ハンフリーズ)、Masters At Wark(マスターズ・アット・ワーク)、
    Kerri Chandler(ケリー・チャンドラー)。いくつか映画のはじめの方にもかかっているよ。
       よかったらチェックしてみて。

Q4  : 終演後お疲れの所、ありがとうございました!
        最後に、影響を受けた音楽を一言でジャンルにまとめると?

A4  : Garage Deep Houseかな。

(インタビュアー:宅録ミュージシャン・マイカルブテ)

 

DJ終了後にもかかわらず、大変気さくなスヴェン。
映画作品についても笑顔で話をしてくれるとても素敵な方だった。

 

ルバロン3
(C) Tadamasa Iguchi 

 

ルバロン4

 

(文:田中直子)

【情報】

 

映画『EDEN/エデン』

劇場公開予定:2015年9月5日(土)

公式サイト: http://www.eden-movie.jp

予告動画

 

フランス映画祭2015

開催地:6月26日(金)〜29日(月)有楽町朝日ホール、TOHOシネマズ日劇(東京会場)

公式サイト:http://unifrance.jp/festival/2015/

 

文:藁科早紀・田中直子  

フランス映画祭2015 撮影:田中直子

『French Touch Party』画像提供:ELECTRO89co.,ltd.

 

 



Writer

たなお

たなお - TANAKA NAOKO -

女子美術大学大学院在学中。
ドイツ留学中に出会った「日独伊親善図画」という1938年の児童画コンクールについて研究中。
学外ではライター、アートプロデュースアシスタントとして活動中。 

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