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「音」で感知する繋がり 資生堂ギャラリー 『蓮沼執太: 〜 ing』

NEWS

2018年4月16日

「音」で感知する繋がり 資生堂ギャラリー  『蓮沼執太:   〜   ing』


 

【今週のアートニュース】
「音」で感知する繋がり 資生堂ギャラリー  『蓮沼執太: 〜 ing』

 

 

銀座にある資生堂ギャラリーにて、4月6日(金)から『蓮沼執太: 〜 ing』が開幕した。公開初日は展示作品を用いた蓮沼本人よるパフォーマンスが披露され、会場を大いに沸かせた。蓮沼は1983年生まれ。国内外を問わずコンサート公演を行い、作曲を手掛かりにアート作品を次々と発表し、音楽界のみならず、アート業界からも熱い視線を集めるアーティストの一人だ。

 

 

 


パフォーマンスを披露する蓮沼執太

 

 

 

本展のタイトル『蓮沼執太 : ~ ing』が意味するところとは

 

 

 

「からいんぐ」と本展のタイトルは、読む。人や事象の関係性を「~」とし、Thing・Beingといった進行形の「ing」を組み合わせた蓮沼の造語である。 音は個の生活から生まれ、他者を回遊し、また個に帰結する。タイトルを正に表現したメイン作品が以下だ。

 

 

 


Thing~Being
2018  楽器金属材、ミラーシート、アルミ板

 

 

 

足音さえも作品の一部に…作品と鑑賞者が一体化する展示

 

 

 

立体作品『Thing~Being』は、廃材になった金管楽器を使用している。鑑賞者は実際に作品の上を歩くことが可能だ。

 

人間は存在するだけで、音を奏で、他者に伝わり反響し、無意識化で個人と他者に関係性が生まれることを表現している。

 

鑑賞者は一つの空間に留まることにより、次第に感覚が研ぎ澄まされ微かな音もキャッチし、話し声や足音すらも作品の一部になる。 本展は、有機体も非有機体も問わず、発生する音を空間に集約、調和の域まで達到させ事象化することに成功している。

 

 

 


Thing~Being
2018 楽器金属材、ミラーシート、アルミ板

 

Ginza Vibration 2018
映像、環境音

 

 

 

また、『Thing~Being』には『Ginza Vibration』という映像作品が投影されている。資生堂銀座ビルにある屋上ガーデン「資生の庭」(非公開)にマイク及びカメラを設置、リアルタイムで環境音と映像が流れ込む。昼と夜で様相が大きく変化する銀座の町を、地下にあるギャラリーにで感じ取る不思議な体験ができる。

 

 

 


会場の入口付近にある説明文の横には、説明文を音波にしたものが描かれている。

 

 

 


Tree with Background Music 2018 木、スピーカー

 

 

 

「音」で感知する稀有な繋がりを、あなたも是非、体験して欲しい。開催期間は2018年6月3日(日)まで。

 

 

 

【展覧会概要】
会期:2018年4月6日(金)~6月3日(日)
会場:資生堂ギャラリー
〒104-0061 東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
Tel:03-3572-3901
Fax:03-3572-3951
平日 11:00~19:00 日曜・祝日 11:00~18:00 毎週月曜休(月曜日が祝日にあたる場合も休館)
入場無料

 

 

 

【蓮沼執太さんのインタビュー記事はこちら】
音と気配のコンポジション ~ 音楽家・蓮沼執太氏インタビュー ~