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1st Anniversary  LIVE girls Artalk 2014 トークショーレポートvol.1

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2014年5月10日

1st Anniversary  LIVE girls Artalk 2014  トークショーレポー


1st Anniversary  LIVE girls Artalk 2014

トークショーレポートvol.1

 

 

 

<トークショーvol.1メンバー>

Louis Terai(画家)

Colliu(画家/モデル)

フクシマミチヨ(手芸作家)

石野千尋(フォトグラファー)

モデレーター:宮越裕生(ライター)、橋本佳奈(ライター/モデル)

 

 

自己紹介をかねながら自身の作品について語っていただきました。

 

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・なるべく小さなモノで

ルイさんは「クリエーターに向けての話か、アート作品をこれから買いたいとか資金を出していきたいと思っている人向けの話か、どっちがいい?」

と迷っておられた様子。

 

絵を描く、ということだけでなく、自分がやっているのは小さな作品を持ち歩き旅をする、というパフォーマンスアートなのだとか。

小さな絵をたくさん箱に入れて旅をする。値段はその国によって違うし、その国の人と一緒に壁に作品を飾っていくのだそう。素敵ですね。

ルイ「僕はアートにおける錬金術を信じているので」

 

錬金術。久しぶりに聞いた言葉です。

アートは最も原価率の低いものですが、自分が絵を描くということによって値段が高くつく。

錬金術と夢、希望、体験をシェアしたいのだそうです。そしてその中でペインティング(古いこと)を新しいことに置き換えるとどうなるかをやっていらっしゃいます。

アートを身近に、もしくは自分の作品をいろんな人に見てもらうためにはやはり持ち歩くことが重要みたいです。

一緒にいるわんちゃんも小さくていつも連れていらっしゃるのだなと思いました。

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一方、旅で出会ったもので作品を作っているというフクシマさんは、

「仕事で海外に行くうちに、たくさんの素材が集まってしまったので」と話す。

フクシマ「その素材を次の人に渡すための作品で、私がその媒体だと思っていて」

 

数々の素材が持っているエピソードを広めていく…、ナラティブ的な存在なのだそう。

伝えたいことがたくさんあるのでそのための作品を作っているというフクシマさん、ではその作品をどう皆に伝えるのかというと、ルイさんと同じくギャラリーというのはあまり興味が無いのだとか。

展示会の内容によって来る人の層が違うのでもういいかな…という感じだそうです。

 

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・作品の場所

フクシマさんは、作品ひとつひとつにはエピーソードがあって、それを大切にしたいのだそう。

素材に物語があるのだから、それは当たり前の気持ちのように思えます。

ギャラリーは、若手だったり知らない芸術家が売り込みをして作品を置くことにするけど、有名な人だとギャラリーからオファーが来る。そうなるとなんだか作家さんたちが伝えたい空気感だったり、作品の意味だったりを来場者にわかってもらうには難しいかもしれませんね。

 

ルイ「作品をお金に変えていく考えが必要だと思う。絵を書き続けるサポートを自分自身でやっていくべき」

 

人が集まるところに作品を持っていくことを意識したルイさんらしい言葉でした。

 

 

 

 

 

それとは対象的にコリュさんは、

人生の幸福感が私は大切。誰かとのコミュニケーションで生まれるものを大切にしたい」

あまり作品でお金を稼ごうとは思っていないのだそう。

お店に自分の作品を置いてもらって、買ってくれる人がいたら嬉しいし、モデルもやってほしいと言ってくれる人がいるからできること。

コリュ「モデルになりたいとか、なりたいからなれるとかそういうんでもないし」

 

自分のことはモデルとも画家ともあまり思っていないんだとか。誰かがそういうからそうなんだろうな、というけっこうあっさりとしたテンション。きっと、自分をきちんと持っていらっしゃるのでしょう。

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写真を撮ることが好きで写真を学び、仕事にしたという石野さんは、写真で食べていくことの難しさを誰も教えてくれなかった(笑)のだとか。

 

石野「友達で写真やってるの私だけだと思います。みんな気づいたら就職してた」

 

好き勝手に撮る写真と、女優さんを撮る仕事としての写真…。

たとえそれがお金のためだとしても、写真を撮ることが好きだから何も変わらないという。

 

「アートスクールとか学校でも”食べていくこと”を教えていったらいいなと思う」

学校から社会へ世界を開いていく授業というのはなかなかないよね、とうなづく一同。

 

「先生とかやってみたい。子供に写真のおもしろさを伝えるとか、撮り方を教えるんじゃなくて、写真を撮る機会を与えるだけの先生」

皆かつての先生を思い描いて、少し懐かしい気分になったのでした。

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撮影:本藤太郎、荒田仁史

文:橋本佳奈