©2016「ちはやふる」製作委員会
©末次由紀/講談社
ダイナミックな”競技かるた”の世界を背景に、等身大の高校生たちによる熱いストーリーを描いた、
青春マンガの大本命!コミック累計部数1500万部突破の末次由紀先生が手がける『ちはやふる』が
実写映画化されます。
主人公・綾瀬千早を演じるのは人気・実力ともに若手NO.1女優の広瀬すずさん。
真島太一役には最近はお茶の間でも注目を浴びている、今後が最も期待される若手俳優のひとり野村周平さん。
綿谷新を演じるのは2016年ブレイク必至、大注目の若手俳優である真剣佑さん。
最強のかるたクイーン・若宮詩暢役にはドラマ・映画など多数出演し、抜群の演技力で今後の活躍がとても
期待されている松岡茉優さん。
その他にも若手実力派俳優たちが出演していることでも注目を浴びていますが、「畳の上の格闘技」と
形容される”競技かるた”の迫力を伝えるため、ハイスピードカメラを使用した描写も見どころの一つです。
映画公開に伴って主要キャスト陣が作中に出てくる歌を詠みあげた『小倉百人一首』のCDが発売されます。
多忙を極めるキャスト陣…複数のメディア取材が重なり合うなか、都内某所でおこなわれたレコーディングの
模様をレポートします!
全日本かるた協会副部長・鶴谷智子さんがお手本となり、歌を詠みあげます。独特な言葉のスピードや
音のニュアンス、声のトーンなどを一句ずつ念入りに確認し、キャストがそれに続くように詠みます。
広瀬すずさんは同じ母音がつづく音節などを細かくチェックし、録音がはじまると人が変わったように
鋭い眼差しをマイクに向け、一首、一首、真剣に歌を詠みあげていました。
まるで作中でかるた札を狙う千早のようです。
緊張で張り詰めた現場の空気を和ませくれた太一のように優しい存在の野村周平さんは、
詠みあげる際には言葉のスピードに苦戦しながらも一生懸命な姿が印象的でした。
鶴谷さんによると気持ちを込めてしまうと歌は聞き取りづらくなるため、感情を込めず平坦に詠み上げる
ことがコツだそうです。また、歌を詠みあげる言葉のスピードについてお尋ねしたところ『4・3・1・5』と
いうテンポが存在することを教えていただきました。下の句の4句目と結句の一節を合わせて4秒で詠み、
キーポイントとなる語尾の一節を3秒で詠みます。そして、1秒の間隔を空けて上の句を5秒で詠む。
このように全国的に詠みあげるスピードを統一しているそうです。
続いて、真剣佑さんは詠み上げる句の語尾に着目して言葉の揺れ方や響き方を入念にチェックしていました。
鶴谷さんから「今にも新の福井弁が聞こえてきそうだ」と褒められていました。
発生練習をして臨んだ松岡茉優さん。レコーディング中は瞼を閉じて、一音、一音、声のトーンに気を
配りながら詠みあげていました。まるで、一首、一首、歌を大切にしている詩暢ちゃんのようです。
最後に鶴谷さんから詠みあげたキャスト陣への感想を伺ったところ…「皆さん、読手の特徴を
掴むのが非常に早く、お手本のように詠みあげる様に驚きました!」と仰っていました。
末次由紀先生が執筆するコミック、小泉徳宏監督が手がける映画作品。
ストーリーとシンクロする1200年前の想い歌は、私たちに何を語りかけてくれるのでしょうか?
一首に込められたその一句、その一句に込められた一音。言葉のスピードや音のニュアンス、
声のトーンに耳を傾けてみると、特別な一首があなたに微笑みかけてくれるでしょう。
文:新 麻記子 撮影:大塚日出樹
『朗詠 小倉百人一首』