明治神宮前にあるL’illustre Galerie LE MONDE(ギャラリー・ルモンド)で開催される企画グループ展
『LOVE DRAWING vol.02』や、女性に多大なる支持を得ているファッション雑誌『NYLON(ナイロン)』の
ブロガーとしても活動の幅をどんどん広げているeveさん。
ファッションに親和性あるドローイングスタイルが印象的だけでなく、
観る者を捉えて離さないその画風にはどんな真意が隠されているのか…
とてもチャーミングな彼女の秘密に迫るべく、お話を伺いました。
girls Artalk編集部 (以下:gA):
イラストを描きはじめたキッカケを教えてください。
eveさん:
美術大学に在学していたので、ずっと”絵”自体は描いていました。
gA:
大学入学前からその道を志されたということでしょうか?
また、大学在学中は何を専攻されていたんですか?
eveさん:
高校生のときは、イラストレーターというより広告などを手がけるグラフィックデザイナーを目指していました。
そのため、大学はグラフィックデザイン学科を専攻していました。在学中は広告などを中心に勉強していました。
見せていただいた作品には手芸で使われるパーツが組み込まれているものもありました。
異素材の組み合わせが面白い!そして、eveさんの作品についてお聞きしました。
gA:
作品は、女の子をモチーフにしたものが多いですよね。
可愛いだけじゃなく、少しダークな面が伺えます。その辺の真意について教えてください。
eveさん:
思春期の少女のもつ感情や、人間の欺瞞や不信、愛憎といったものを表現しています。
女の子って、可愛いだけじゃなく、内に秘めているものが色々あると思うんです。
gA:
女の子に注目してみると…
目周りのキラキラ?点描?部分が気になるんですがこちらは一体なんでしょうか?
eveさん:
そばかすです。女の子は純粋な生き物だと思うんです。
その純粋さを表現するにはメイクをしていない女の子。
メイクをしてしまったらそばかすは隠れてしまうので…
その”純粋”の象徴としてそばかすを描いています。
gA:
等身大の女の子を表現しているんですね。
首、腕、足などにタトゥーが描かれていますが、どんな意味があるのでしょうか?
eveさん:
女の子たちの想いや感情を表すひとつの方法として、タトゥーという表現をしています。
人それぞれのもつ想いを体に刻んでいるタトゥーというものを女の子たち、
それぞれの持つ想いや感情を表現するひとつの方法として描いています。
gA:
モデルとなる女の子はいるのでしょうか?
eveさん:
実在する特定の人物ではなく、頭の中にある女の子を描いています。
gA:
女の子のタトゥーなどのメッセージは自分で考えて描いているんですか?
eveさん:
そうですね。
映画作品の中にある面白い言い回しなども参考にしています。
友達の着ているTシャツからインスピレーションを得て文章を考えたりもします。
gA:
作品によっては映画のワンシーンのようなものもありますしね。
サイトも拝見しましたが、結構過激なものも多いですよね?
eveさん:
そうですね。
テーマとして女の子が秘めている想いを表現しているので、反抗的な部分を表現したものや、
過激なモチーフを選んで描いたりしているものもあります。
gA:
作品を制作する際に気をつけていることはありますか?
eveさん:
三点、三角を意識していますね。
大きく主体となる色があったら、小さいところにも入れるとか、まとまるように描いています。
その他には髪の毛が単調になりやすいので、3、4色ぐらい入れてますね。
gA:
確かに、立体感が出ますもんね。
画材は何を使用しているんですか?
eveさん:
画材はコピッックやARTWINなどを主に使用しています。
そんなオシャレな作品を手掛ける彼女のライフスタイルについて伺ってみた。
gA:
普段、休日にはどちらに訪れることが多いですか?
eveさん:
ファッションやストリートカルチャーの発信地とも言える渋谷に行くことが多いです。
” 今 “ を表現したいと思っているので、人が何を求めているのかを知るために街を歩いたり、
ギャラリーやショップ、書店などに足を運ぶことも多いです。
gA:
ありがとうございます。
雑誌はどんなものを読んでいますか?
eveさん:
雑誌は海外のファッション雑誌やZINEが多いです。
gA:
作品の中にある文章は映画作品の言い回しなどを参考しているとのことでしたが…
映画もよく観られるんですね。お気に入りの作品を幾つか教えてください。
eveさん:
「おわらない物語 〜アビバの場合〜」という映画が好きです。
主人公の少女・アビバを8人の俳優で演じています。肌や瞳の色だけでなく、体格や人種などが違うのですが、
そこには”人は見た目じゃない”アビバという女の子の中身が同じなら、見た目が変わっても同じだという、
面白い演出を盛り込んだ作品です。
gA:
やはり、女の子が主体となる作品を多く鑑賞されるんですか?
eveさん:
そうですね。
女の子が好きなのでそういう作品を選ぶことが多いです。
eveさんの話から…こちらは映画のワンシーンからイメージされて描かれた作品。
gA:
eveさんの今後の展望を教えてください。
eveさん:
イラストレーターとして活動してまだ3、4ヶ月なので…とりあえずは1年間は書き続けて、
ファッション雑誌などに使用されたり、近い将来には自分の作品がファッションアイテムなどに使用され、
プロダクト化されるようになれたらいいなと思っています。
gA:
それでは、最後にgirls Artalk読者に向けてメッセージをお願いします!
eveさん:
1月19日からギャラリー・ルモンドで『LOVE DRAWING vol.02』が開催されます。
その中で出展する作品が、マーカーだけでなく、プラスαで別素材を使用しています。
Instagramで私の作品を見ることはとても簡単ですが、訪れないと分からないこと、気づけないものがあります。
そのようなサプライズを作品に込めています! 是非、ギャラリーに足を運んでみてください。
宗教画にも影響を受けているというeveさんの作品は、散りばめられたメッセージに意味が込められています。
一つ一つの作品に目を通しながら…女の子が抱えているエピソードを汲み取って、
その意味を想像してみてはいかがでしょうか?その時、あなたの心と作品の中にいる女の子の心がつながるはずです!
1月19日(火)からギャラリー・ルモンドで開催されるグループ展示が楽しみですね。
今回、インタビューに応じてくださったeveさんは、girls Artalkでコラムを執筆していただきまます。
そちらもお楽しみに〜!
文 / 新 麻記子
【作家プロフィール】
イラストレーター・eve
【展覧会情報】
企画展 『LOVE DRAWING vol.02』
会期:1月19日(火)〜31日(日)
会場:L’illustre Galerie LE MONDE
ギャラリー ル・モンド
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前6-32-5 ドルミ原宿201
※明治神宮前駅7番出口より徒歩1分 MAP
電話:03 6433 5699
時間:12:00 – 20:00 最終日は17時終了 月曜日定休
【参加イラストレーター】Chiyun Yeh / eve / meo / 佐野田翔太
【オープニング・パーティ】1月19日(火)17:00 – 20:00
第一回目ではNYで活躍中の目黒ケイを国内で初めて紹介した展示となり、
雑誌イラストレーションでは6ページに渡り彼女の作品が紹介されるなど、
大変好評だったグループ展の第二弾を開催します。
ファッション〜ビューティに親和性あるドローイング・スタイルで、
当ギャラリーがイチ押しのフレッシュなイラストレーター4名による作品展示となります。
Chiyun Yeh https://www.behance.net/yochichi
佐野田翔太 https://www.behance.net/illustrati5be6