ホテルのロビーに到着すると私たちを迎えてくれたのはちょっと怖いアート作品たち…
ろくろ首や河童の造形作品だけでなく、絡新婦や鬼の絵画が飾られていました。
古今東西の妖怪をテーマに制作された『YOKAI TOUR 2』。
こちらはPARK HOTEL TOKYOが打ち出す『Art colours』という企画の一環として、
25階のアトリウムを中心に四季をめぐるアート作品の展示やイベントが行われています。
日本には森羅万象に霊魂(=神)が宿るという古くからの考えがあります。
異常な自然現象や常識的には考えられない怪奇現象は、古くから妖怪の仕業であると考えられてきました。
妖怪が登場する怪談話や芝居、お化け屋敷や肝試しなどで、夏の暑さをしのぐ知恵は、
今も変わらない素晴らしい日本文化のひとつだと言えるのではないでしょうか。
PARK HOTEL TOKYOには100以上もの妖怪、妖精、モンスターが集結します!
そんな妖怪たちを何体かご紹介させていただきます。
エレベータを登ってくると…そこには「ろくろっ首」が…
昼は絶世の美女が夜になると首が異様に伸びることからその名が付けられました。
こちらのお写真は、武本大志さんが手がけられた造形作品です。
私たちを首を長くして待ってくれています(笑)
古くから伝わる架空の生き物、件(くだん)。
顔は人、体は牛、恐ろしい予言をして3日で死んでしまう妖怪です。
そのことから神の遣いと言われています。
こちらは、箕輪千絵子さんの作品です。
こちらは福田浩子さんの作品です。
その中でも有名な絡新婦(じょろうぐも)は、人間の命を儚い露のように消してしまうそうです。
永く生きた絡新婦は人間の美女に化けて人を騙すので充分にご注意を…
あなたの隣の綺麗な女性は絡新婦かもしれませんよ(笑)
姫路城の天守に隠れ住んでいるといわれている女性の妖怪、長壁姫(おさかべひめ)。
年に一度だけ城の運命を告げるために城主と会うといわれています。
正体は老いた狐とされていますが、姫路城のある姫山の神という説もあります。
こちらは、繊細に描かれているためドキッとしてしまう北野千草さんの作品。
8月1日(土)には『YOKAI TOUR Night 2015 妖怪アートに囲まれる”Freak out”夏祭り』が開催され、
40mに及ぶ吹き抜けのラウンジで、大壁面を使用したプロジェクションマッピングや、
DJによる音楽を楽しみながら、フード&ドリンクを片手に妖怪アート作品を鑑賞。
アーティストによる露店やライブパフォーマンスだけでなく、
アートの妖怪たちが薄暗い部屋で待ち受けてくれる肝試しなど…
大いに盛り上がったそうです。
また、『Artist in Hotel』の客室フロアの壁や、ロビーを見下ろせる窓では、
『YOKAI TOUR 2』の展覧会と連動させ、馬籠伸郎さんが描いた様々な妖怪が迎えてくれます。
ホテルのレストランやバーでは、激しく揺らめく「ひとだま」をイメージしてつくったスイーツや、
「河童」をイメージしてキュウリが添えられた爽やかなカクテルなど、企画と連動したお料理も展開されています。
この夏、妖怪たちを探しにPARK HOTEL TOKYOを訪れてみてはいかがでしょうか。
きっと、探す間に夏の暑さを忘れてしまうことでしょう。
【情報】
『YOKAI TOUR 2』Art colours Vol.13
会場:PARK HOTEL TOKYO 25階 ART Lounge
会期:6月29日(月)〜8月30日(日)
時間:11:30〜22:00
期間中無休
費用:入場無料
文 / 新麻記子 写真 / 洲本 マサミ