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THE TOKYO ART BOOK FAIR 〜vol.1アートブックの“いま”〜

NEWS

2015年9月27日


THE TOKYO ART BOOK FAIR 〜vol.1アートブックの“いま”〜


今年で7回目を迎えるTHE TOKYO ART BOOK FAIRが9月19日〜21日の3日間、港区北青山で行われました。
アジア最大規模のアートブックフェアと言われる本イベントにはアート関連の出版社、ギャラリー、
アーティストなど約300組が集まり、個性的なZINEやアートブックを求める人々で毎年賑わっています。
今回girls Artalk編集部は2日間かけて本フェアをレポート!進化を続けるアートブックの「いま」をお届けします。

 

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会場は北青山にある京都造形芸術大学・東北芸術工科大学の外苑キャンパス。
校舎の1階から2階にわたるROOM A〜H + PRINTER SECTION、INTERNATIONAL SECTIONといったそれぞれ特徴ある10の部屋が本フェスのメイン会場になっており、委託販売のZINEのコーナー、FOOD SECTIONを含んだ、全ての場所がオープン直後から熱気にあふれていました。エントランスから入ると、青空に映えるスカイブルーのメインビジュアルの横にはすでに美味しそうな香りを漂わせたFOOD SECTIONの屋台ブースが並んでいます。

 

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自然派ワインやスパイシーな香りのブリトーは一旦ガマンして横目に通り過ぎ、メイン会場となる校舎のなかへ。
ブースが並べられた各ROOM内はすでに来場者でいっぱいです!個性の光るブースに足を運ぶと、
アーティストさんご本人とお話することができ、各アートブックの制作の裏側まで覗くことができます。
来場される方自身もアーティストやデザイナーなどクリエイティブなお仕事の方が多いようで、
みなさん夢中で作品を手に取り、熱心に話を聞いていました。
クリエイター同士が楽しそうに話をしているのを見るだけで、このイベントの需要の高さが伝わります。

 

FAVORITE CREATOR & ZINE

THE TOKYO ART BOOK FAIRには第一選のクリエイターの活動にフォーカスした様々なイベント、
国を超えたブックメイキングの現場が見える展示など、お伝えしたいことが盛りだくさんなのですが、
やはりメインは個人アーティストや出版社がそれぞれの趣向を凝らしたZINE・アートブックのブース展示です。
今回はそのなかから気になったブースやZINE作品を5つ選んでご紹介。

#1: guse ars

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会場に入ってすぐのROOM Bでひときわ目を引くおしゃれな雰囲気のスペース。
村橋貴博さんと岩瀬敬美さんによるアートプロジェクト「guse ars(グセアルス)」のブースです。
海や川に漂着する陶片を拾い集め、そのパターンをもとに作られたグラフィック作品や
ZINEは独特の静かな空気を漂わせていました。偶然発見された古いものがこうも美しく、
しかも現代らしく作品として成り立つものかと,とてもワクワクさせられました。

 

#2: BUNNY BISSOUX

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「ANTI-SUMMER」「I HATE SUMMER」の言葉たちとポップなイラスト、
何よりアーティストのバニーさんのキュートさに思わずカメラを向けてしまうこちらのブース。
なんでしょう……「ガール版 蛭子能収」とでも言いたくなるようなトラウマ的ポップな作品を生み出す
バニー・ビスーさんはイギリス生まれ東京在住のアーティスト。
自称「異常なほどのファナティック(熱狂的)」だそうですが、彼女本人はとってもフランクで魅力的♡ 
レポート2日目に再度訪れたときは、猫耳をつけてブースに立っていました。

 

#3: 白根ゆたんぽ(YUROOM)

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今回、個人的に楽しみにしていたイラストレーター・白根ゆたんぽさんのブース。
ゆたんぽさんが描くシンプルなイラストは、ちょっとエッチでセクシーな印象を残しながらも、
むしろ女の子に見てほしい可愛い作品ばかり! 4月の京都での展示「GIRLS BEFORE SUMMER」と、
それと対になる原宿での個展「GIRLS AFTER BREEZE」、夏にまつわるふたつの女の子像を描いた
関連作品がZINEと合わせて販売されていて、夏の締めくくりのアートブックフェスにぴったり!

 

#4: FRASCO 石黒潤

IMG_9275階段を上がって2階、角部屋のROOM Dではこんな作品を見つけました。
アートディレクター/グラフィックデザイナーの石黒潤さんがデザインを手がける、
名刺のようなサイズのZINE『紙の体温 赤い糸ヴァージョン』。
ブースに並ぶZINEにはヴィジュアルメインの作品が多いなか、
短い文章がスッと書きつけられたこちらのシンプルなZINEが目に止まりました。
話を聞いてみると、質感に特徴のある紙を選び、
それを触ったときのインスピレーションから文章を書いてまとめた作品だそうです。
星のクレーターのようにでこぼこした紙には月の物語を、和紙のようなミックス素材の紙は「ソーダ水」に見立てて。
細かな感覚から物語を生み出すクリエイターの創造性にはいつも驚かされます。

 

#5: ELVIS PRESS/ON READING
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名古屋のbooksyop & gallery「ON READING」から生まれた出版レーベル「ELVIS PRESS」。
スタッフさんが着ているイラストレーター・塩川いづみさんのイラストTシャツが可愛い!
この日は塩川さんご本人もブースに立っていたので新作『YOU AND ME』にサインをいただくことができました。
『YOU AND ME』は一緒に住んでいる動物とその飼い主をペアでイラストにした作品集。
ペットと飼い主の写真を募集し、それを見ながら描いたそうですが、
何故だかふたり(一人と一匹)が似ている写真が多く、イラストにしていて面白かったとのこと。
不思議なYOUとMEの関係性が伝わるイラストは見ているだけでほっこりしてしまいます。

 

以上がgirls Artalkが選ぶブース/作品5選ですが、約300組のクリエイターブースはどれもユニークで魅力的!

選ぶのが本当に大変でした。

 

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 クリエイターがメインの各会場のほかに、印刷や紙・インク関連の会社がブースを構え、

クリエイターの今後の制作の後押しをするPRINTER SECTION。

 

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世界のブックメイキングの現状を伝えるINTERNATIONAL SECTION、そして今年からひとつの国に焦点を
当ててアートブックを紹介するGUEST COUNTRY SECTIONが加わり、会場全体を通して参加者・来場者の両方が、
世界規模のアートブックの「いま」に触れることができるフェアになっていました。
出版業界の低迷がささやかれる現代ですが、このフェアに訪れると小さな規模のブックメイキングの力強さに驚き、
まだまだこれから面白いものを見せてくれるんじゃないかという期待が高まるばかりで、
来年の開催がすでに待ち遠しいです!

 

THE TOKYO ART BOOK FAIR 2015 参加者などの情報はこちらをチェック!

http://tokyoartbookfair.com

 

今回紹介した各クリエイターさんの最新情報はこちら!

#1: guse ars

http://guse-ars.com/main.html

#2: BUNNY BISSOUX

http://www.bunnybissouxart.com

#3: 白根ゆたんぽ(YUROOM)

http://yuroom.jp/yuroom/top.html

#4: FRASCO 石黒潤

http://www.frsc.jp

#5: ELVIS PRESS/ON READING

http://onreading.jp

 

文・写真/増山 百

 








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