ミュージシャンのナオト・インティライミ、俳優の小関裕太が主演をつとめるミュージカル『DNA-SHARAKU』。
“謎の浮世絵師”東洲斎写楽がいるとされる江戸時代、それから私たちが生きている2016年、
人工知能が人間を超えるといわれている2045年、それから今から100年後の2116年をめぐる物語。
〜 簡単なストーリー 〜
「創造する心」を否定する人工知能による2116年の日本政府が、
過去にタイムスリップして芸術家の抹殺を繰り返しているというもの。
劇中では、謎の絵師・東洲斎写楽を探すために未来政府に選ばれ、
1793年に送り込まれた2人の青年が、江戸の人々と出会い心を通わせるうちに、
写楽を守るために未来政府と戦う決意を固める様子が描かれる。
girls Artalk的 ♡ おすすめポイント
♡東洲斎写楽
浮世絵好きならお馴染みのアーティスト。
江戸時代に彗星のように現れて、一年足らずという短い期間で、活躍して姿を消した東洲斎写楽。
当時の歌舞伎ファンを驚かせた斬新な手法と大胆な表現で評判になりました。
役者の素顔と役柄の性格とを二重に掛け合わせて、役者絵としての真実を誇張気味に描いた作品は、
それまでの浮世絵の美しく理想化する表現するという、当時の仕様を打ち破るとても画期的なものでした。
♡新妻聖子
山野楽器で開催されたCD発売記念ミニライブ&トーク&握手会で取り上げた新妻聖子さんが出演!
持ち前の演技力と美しい歌声で、観客に感動を与えてくれています。
物語の中でも新妻聖子さんが演じる佐山ハルは重要人物の一人♪
また、2月にはTVドラマ『きんぴか』、8月にはミュージカル『王家の紋章』の出演が決定するなど、
今後とも幅広く活躍の場を広げる実力派の彼女に注目ですね!
♡作品
原案は、小説『天地明察』『マルドゥック・スクランブル』などで知られ、
アニメ『攻殻機動隊ARISE』でシリーズ構成と脚本を担当した作家の冲方丁さん。
演出と脚本、作詞はミュージカル『ピトレスク』や『ifi』などで知られる演出家の小林香さん。
4つの時代背景を巧みに表現する映像技術も登場!
浮世絵をはじめとした“日本の美”を感じられる優美なミュージカルになっています!
ミュージカルの一線で活躍するアーティストだけでなく、ドーム公演を成功させたナオト・インティライミさん、
若手俳優注目株である小関裕太さんなど、多様なジャンルの出演者をキャスティングしているところに、
新たなミュージカルへの挑戦が感じ取れました。
歴史を遡れば…幾度となく「想像する心」は葬られてきた経緯があります。
今日、私たちが芸術という「想像する心」に触れられるのは、無数の犠牲になった
表現者たちの導きがあり、幸福の時代を築きあげてくれたからだと言えます。
この時代を謳歌するように生きる私たちが、心に潤いをもたらす芸術を遺すためには何が必要なのか、
一人一人が自分自身に深く問わなくてはならないと思いました。
文 / 新 麻記子 写真 / NHKエンタープライズ
【情報】
『DNA-SHARAKU』
2016年1月
会場:東京都 初台 新国立劇場中劇場
原案:冲方丁
演出・脚本・作詞:小林香
音楽:井上ヨシマサ
映像:齋藤精一(ライゾマティクス)
出演:ナオト・インティライミ
小関裕太
新妻聖子
ほか