クリムトが描いた、一枚の肖像画。
ナチスに奪われた叔母のアデーレの肖像画返還を求め、
国を訴えた女性の奇跡の実話。
数奇な運命を巡った名画に秘められた真実の物語が、
今、明かされるー
【簡単なストーリー】
20世紀が終わる頃、ある裁判がニュースが世界を仰天させた。
アメリカに暮らすマリア・アルトマン(82歳)が、オーストラリア政府を告訴したのだ。
“オーストラリアのモナリザ”と称され、国の美術館に飾られてきた
クリムトの名画 <<黄金のアデーレ>> を、「私に返して欲しい」という驚きの要求だった。
伯母・アデーレの肖像画は、第二次世界大戦中、ナチスに没収されたもので、
正当な持ち主であった自分の元に返して欲しいというのが、彼女の主張だった。
共に立ち上がったのは、駆け出しの弁護士のランディ。
対するオーストラリア政府は、真っ向から反論。
大切なものを奪われ、祖国を捨てたマリアが、クリムトの名画よりも
本当に取り戻したかったものとはー?
動画予告:
~girls Artalk的♡本作の見どころ~
19世紀末から20世紀にかけて活躍した象徴画を代表する画家。
黄金色を多用した豪華で装飾的な画面構成と、明確な輪郭線を用いた対照描写、
平面的な空間表現など、人物の顔や身体で写生的描写を混合させた独自の表現。
世紀末独特の退廃・生死・インビ的な要素を感じさせる作風も特徴。
「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」は世界が最も高額な絵画TOP10に入る。
(出典:http://nosumi.exblog.jp/22098844/)
いつも元気でかなり頑固、
おちゃめな毒舌とユーモアが冴えるマリアを愉快に演じる彼女。
幼い頃から演劇に興味を持ち、両親の勧めで教員養成学校に入るが中退。
65年にクレオパトラを演じて舞台デビューをかざり、69年「としごろ」で映画デビュー。
以降、問題作に出演する傍ら、話題作にも出演を果たす。
90年からは『第一容疑者』シリーズで主役を演じて注目を浴びる。
94年の『英国万歳!』でアカデミー助演女優賞に初ノミネートし、
01年には『ゴスフォード・パーク』で同賞に2度目のノミネートを果たす。
誰もが認める英国を代表する名女優として、英国女王から”デイム”の称号を授与された。
©THE WEINSTEIN COMPANY / BRITISH BROADCASTING CORPORATION /
ORIGIN PICTURES (WOMAN IN GOLD)
【情報】
『黄金のアデーレ 名画の帰還』
11月27日(金)全国ロードショー
監督:サイモン・カーティス
出演:ヘレン・ミレン、ライアン・レイノルズ、ダニエル・ブリュール
配給:GAGA★
題目:WOMAN GOLD
2015/アメリカ・イギリス/109分/カラ-/シネコン/5.1チャンネル
文 / 新麻記子