劇団鹿殺しのロックオペラ『彼女の起源』では舞台初主演を果たし、gAでも紹介した園子温監督作品『【映画】みんな!エスパーだよ!』では楽曲が使用されるなど…
活動の幅を広げ、注目を浴びてる石崎ひゅーい。
最近、NEWS ZEROでも取り上げられたことは記憶に新しい。
激しさや切なさだけではなく、感情が揺さぶられる歌声と、全てのエネルギーを爆発させるライブパフォーマンスは、ソロアーティストとしてのスケールを無視する規格外なシンガーソングライターとして話題になっている。感受性の豊かな歌詞、それでいてメロディアスなのにパワフル!
そんな彼のLIVEを観た者は、その中毒性のある世界に引き込まれ、心を奪われてしまう。
動画:
今回、西麻布Bulett’sで開催されたマイクやアンプなどの電子機器を全く通さない生音にこだわった『オツヤvol.1』と、Yokohama O-SITEでおこなわれた自身がパーソナリティーをつとめるインターネットラジオ『ナイトミルクvol.3』のLIVEをレポートする。
『オツヤvol.1』では、インストルメンタルとして彼自身が出演する映像が上映され、その映像が終わるとともに静かにLIVEがはじまる。
「せんたくき」、「ファンタジックレジオ」に続き、日本史の突拍子もない解釈でリメイクする一風変わったドラマ『新解釈・日本史』のエンディングテーマになった「ピーナッツバター」、結婚する友人にむけて贈った『ガールフレンド』などを経て…
イベントタイトルにもある『オツヤ』について語られた。
”オツヤ”という世間一般が持っているマイナスなイメージを壊し、悲しいものじゃなくお祭りのようにしたい!という想いと、世の中に対して本当の意味でいい曲は死なない!という表明をもとに、名曲を掘りおこすという意味で名付けたそうだ。
特に印象に残っているのは…彼がレズビアンを題材にして執筆したオリジナル小説『さよなら、メリーゴーランド』(スペシャアプリで限定配信)。その主題歌として書き上げられたという楽曲が忘れられない。
今までと同様に独自の目線で描き出された世界とは異なり、”わたし”という他人の目線で描かれている歌詞は、激しく胸が締め付けられるだけでなく、その儚くも優しいメロディーが涙を誘う。
それから、2013年冬に行脚した47都道府県ツアーのラストナンバーとして歌っていたという『世界の終わりのラブソング』、A列車で行こう!のようにシンプルなブルースコードで奏でられた『僕だけの楽園』、『オタマジャクシ』。
そして、南の島で過ごす中で、彼が原発作業員と知り合い、その人を見て「人間っていいな。」と改めて思えたと語り、その南の島でよく歌っていた楽曲『花瓶の花』が歌われ、『だめ人間』と続いた。
そして、”オツヤ”で一番伝えたいことはこの楽曲の2番Bメロにのせている歌詞「ーロックンロールが流れる葬式とか 笑い声の火葬場とか かしこまったりすることなんかない ー」にあります。と語り、自身の母親が亡くなった夜、不思議な体験を通じて制作したという、『第三惑星交響曲』で幕を閉じた。
『オツヤ』と題した生音にこだわった企画LIVEは、彼自身の声が届く範囲で演奏されるため、100名ぐらいの規模で今後もコンスタントに継続していくとのことだ。
今回、見逃してしまった方は次回を楽しみに足を運んでみてはいかがだろうか。
『ナイトミルクvol.3』では、演奏する曲はすべてカバー曲にこだわり、彼自身とRhodes Pianoを演奏するトオミヨウ氏によるインターネットラジオ『ナイトミルク』の内容がそのまま詰め込まれたLIVEだった。眠ることきのひと時をラジオとともに…というコンセプトを掲げていることから、パーソナリティーをつとめている彼らの姿がパジャマだったのには驚いた。
番組名である「ナイトミルク」ではじまり、KinkiKidsの「硝子の少年」、中村一義「君ノ声」、ハナレグミの「家族の風景」を経て…
彼とトオミヨウ氏でお気に入りのパンを持ち寄り、そのパンについて食しながら熱く語るという、「パン倶楽部」というコーナーでは、購入したパン屋がこだわっている製法などの豆知識を披露しつつ…ライブの観客に切り分けたパンを配った。今回のパンは、メゾン・カイザーの天然酵母を用いたフランスの伝統的な製法でつくられた、フランスパン(バケット)とターメリックを練り込んだパンが紹介された。
そして、BONNIE PINKの「Heven’s Kitchen」、THE BLUE HEARTSの「1000のバイオリン」、大滝詠一の「幸せな結末」と続き…初音ミクの「千本桜」を歌った。演奏後のMCでは「僕を好きな中学生がクラスで初音ミクを聞かないとハブられる。」と話し、一人のオーディエンスに対して大切にする彼の姿勢に感銘を受けた。
観客から自身の楽曲の中でリクエストにこたえる「リクエストコーナー』では、「新曲」、「花瓶の花」。
その後、ファルセット(裏声)を使わず、女性キーも難なくこなしながら、superflyの「愛を込めて花束を」、観客からクスクスと笑みがこばれたAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」と続き、斉藤和義の「歌うたいのバラッド」、ラストナンバーに坂本九の「見上げてごらん夜空の星を」でLIVEは幕を閉じた。
インターネットラジオをもとにした『ナイトミルク』と題する企画LIVEは、オリジナルを知らない人でもカバー曲を通じて彼を知ることができるだけでなく、彼を知っている人も独特の世界観が織りなすカバー曲に酔いしれることができる。
今回、性質の異なるLIVEをレポートしたことにより、石崎ひゅーいという人物の魅力の片鱗に迫ることができた。時折見せる笑顔に隠された純粋で傷つきやすい心。とても”孤独”に人一倍敏感であるからこそ、聴者、ひとり、ひとりに対して、直接心に訴えかけることができるのだと感じた。まだまだ、計り知れないパワーを持っている彼の活動に今後も注目していきたいと思う。
【アーティスト情報】
石崎ひゅーい
【LIVE情報】
■コッパミジン Vol.1
公演日 |
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2015/10/13(火) |
地域 |
: |
東京都 |
会場 |
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開場 |
: |
18:30 |
開演 |
: |
19:00 |
料金(税込) |
: |
前売3,200 円 当日3,700 円 (ドリンク代別) 9/5(土)10:00~ ぴあ・ローソン・e+ |
問い合わせ先 |
: |
下北沢SHELTER 03-3466-7430http://www.loft-prj.co.jp/SHELTER/ |
備考 |
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※今回先行販売はございませんのでお早めにチケットをお買い求めください。 |
発売日 |
: |
2015.09.05(土) |
石崎ひゅーいのバンドライブ。
オリジナルとはまたひと味違うバンドアレンジでお届け。ほぼパンクロック。
■SSW15
公演日:2015.10.25(日)
地域:大阪
会場:大阪城野外音楽堂
開場:13:00
開演:14:00
▼詳細▼
2015年10月24日(土)25日(日)
※石崎ひゅーいの出演は25日(日)のみとなります。
大柴広己presents「SSW15」
マイク一本の弾き語りフェス
@大阪城野外音楽堂
2DAY通し券 ¥5,000-
1DAY券 ¥3,000-
※チケット、各プレイガイドにて発売中!
入場順
※入場順 先行発売通し券(完売)→一般発売2DAY券(イープラス限定)→ファミパス1DAY券→イープラス1DAY券→ぴあ1DAY券
■オツヤVol.2
公演日 |
: |
2015/10/31(土) |
地域 |
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東京都 |
会場 |
: |
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開場 |
: |
16:30 |
開演 |
: |
17:00 |
料金(税込) |
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3,000 円 (ドリンク代別途700 円) ※後日発表します。 |
問い合わせ先 |
: |
(株)カリントファクトリー huwie@karinto.co.jp |
石崎ひゅーい、アンプラグド弾き語りライブ。
※今回はYodel有料会員限定イベントとなります。
■ナイトミルクVol.4
石崎ひゅーい、カバーライブ「ナイトミルクVol.4」開催決定!
石崎ひゅーいとトオミヨウによるインターネットラジオ「ナイトミルク」のゆるふわトークのリアル版。ついに本格始動します。ほぼ全てカバー曲。 ○チケット詳細 先行販売:9/23「ナイトミルクVol.3」終演後に販売します。 一般発売:2015 年10 月3 日(土)10:00~ぴあ・ローソン・e+ P:277-979 L:73549 インターネットラジオ「ナイトミルク」毎月第1、第3木曜日の22:00よりオンエア 公演日 : 2015/11/20(金) 地域 : 神奈川県 会場 : Yokohama O-SITE 開場 : 16:30 開演 : 17:00 料金(税込) : 前売3,500 円 / 当日4,000 円(ドリンク代別) P:277-979 L:73549 問い合わせ先 : Yokohama O-SITE 045-328-3090 発売日:2015.10.03 |
■黒猫チェルシー主催「毛細血管GIG Vol.13」
出演:黒猫チェルシー、石崎ひゅーい、and more! 公演日:2015.12.13(日) 地域:東京都 |
開場:下北沢Club QUE
開場:17:00
開演:17:30
前売り:3000円(D別)
一般発売:10/17(土)~
オフィシャルサイト先行:9/25(金)21:00~9/30(水)23:00
問い合わせ:VINTAGE ROCK std. 03-3770-6900
|| 備考 ||※チケット詳細は黒猫チェルシーオフィシャルHPまでご確認ください。
■True presents「feeling true」
公演日:2015.12.17(木)
地域:東京都
会場:渋谷La .mama
開場:18:30
開演:19:00
料金:前売り:\2,000 (※ドリンク代別)
当日:\2,500 (※ドリンク代別)
問い合わせ:渋谷La .mama 03-3464-0801
文 / 新麻記子 写真 / Sony Music Labels Inc. EPICレコードジャパン