ハーブで彩るお菓子の家
~シャガールとマティスのステンドグラスに彩られたユニオンチャーチをモデルに~
ニューヨーク郊外、マンハッタンからハドソン渓谷沿いに少し北へ向かったタリータウンという小さな村に、ユニオンチャーチというとても美しい教会があります。
自然に囲まれた小さな村に、ひっそりとたたずむその教会の美しさに、息をのみました。
シャガールが製作した大小9枚の色あざやかなステンドグラスと、マティスが亡くなる2日前に完成させたという薔薇のステンドグラスが、静謐なその空間を彩っていたのです。
この教会はあの有名な富豪、ロックフェラー家が所有するもので、彼の熱心な依頼によってこれらのステンドグラスは製作されました。
シャガールといえば絵画のイメージが先行し、実はその生涯の中でたくさんのステンドグラスを製作していたことはあまり知られていません。シャガールはガラス選びや加工の方法にもかなりの労力と時間をかけてこだわり、最後の仕上げに直接ガラスに絵を描いたり彫刻を施すなどして、こんなにも美しいステンドグラスを完成させたのだそうです。
シャガールによるこの9枚のステンドグラスは、聖書の物語を表現しています。
聖なる夜を、こんなにも美しい教会で過ごすことができたら…
なんて素晴らしいクリスマスになることでしょう!
ユニオンチャーチをモデルにしたお菓子の家(ヘクセンハウス)を作りました。
一度は作ってみたいお菓子の家、ぜひみなさまも、クリスマスに向けて楽しみながら作ってみてください。
お菓子の家(ヘクセンハウス)
【材料】
★クッキー生地
無塩バター 80g
砂糖 100g
はちみつ 30g
卵 1個
薄力粉 300g
艶出し用卵 適量
★アイシング
粉糖 200g
卵白 卵1個分
*この分量だと多めですので、必要によって加減してください
★仕上げ用
お好きなハーブや木の実など *写真は、センテッドローズゼラニウムを使用
1. 好きなデザインの家の型紙を、厚紙で作っておく。(写真の作品は、屋根までの高さが15cm程度です)
2. やわらかくもどしたバターに砂糖を加えてよく混ぜ、はちみつ、バニラオイルを加えさらに混ぜる。
3. 常温にもどしてといた卵を2に混ぜ、ふるった薄力粉も加えて、ひとかたまりになるまで混ぜる。
4. 冷蔵庫でラップにくるんだ生地を1時間ほど休ませる。
5. 打ち粉を使いながら、生地を綿棒で5mmほどの厚さにのばし、型紙を生地にあてながらナイフで切り出す。
形が崩れないように、クッキングシートをひいた天板に並べていく。
6. 生地の表面につや出し用の卵をハケで塗り、180度のオーブンで15分ほど焼く。
7. 焼き上がったクッキーの熱が取れたら、アイシングを絞り袋に入れて、パーツを接着していく。
屋根は重たくて固まるまで滑り落ちやすいので、あらかじめ下に支えを置いて固めるとよい。
8.デコレーションで仕上げる。(アイシング、粉砂糖、アラザン等)
*デコレーションに使ったセンテッドローズゼラニウムは、アフリカ原産のハーブで、その名の通り薔薇のような豊かな香りを持っています。今回は飾りとして使用しましたが、この葉を焼き込んだクッキーなども美味しく頂くことができます。また、葉を湯船に浮かべれば香りを楽しめるだけでなく、肌の引き締め効果もあると言われています。