かぼちゃのリゾット~草間彌生風
ハロウィンが終わり、イベント好きな街はもうクリスマスムード。寒さも厳しくなり、朝お布団から出るのが辛い季節になりました。
ハロウィンといえばジャコランタンのかぼちゃですが、このかぼちゃ、ハロウィンが過ぎても旬の野菜として美味しく頂けます。今回はあえてかぼちゃのお料理と、アートを取り上げたいと思います。
アート×かぼちゃといえば、草間彌生の水玉かぼちゃを真っ先に思い浮かべました。アートの島として人気の観光地、瀬戸内海の直島の埠頭にも、ドドンと置かれているかぼちゃのオブジェ、ご存知の方も多いと思います。
Yayoi Kusama Pumpkin 1994-2004 F.R.P. 200x200xh250cm Benesse Art Site Naoshima, Kagawa
画像出典元 http://www.otafinearts.com/
草間彌生は幼少より、水玉を用いた幻想的な絵画をたくさん制作してきました。
少女の頃から統合性失調症を患い、幻覚や幻聴に悩まされていた彌生。自分の身を守る儀式として、水玉で全てを埋め尽くしていたといわれています。
さらに、かぼちゃをモチーフとした作品が多いのは、彼女の生い立ちに関連しています。長野県松本市の裕福な家庭で、種苗業を営んでいた草間家は、所有する広い畑でかぼちゃを育てていました。彌生は、幼い頃から立派に成長したかぼちゃたちに囲まれていたのです。
《何とも愛嬌のある形をしたカボチャに私は魅せられた。私がカボチャに造形的興味を受けたのは、その太っ腹の飾らぬ容貌なのだ。そして、たくましい精神的力強さだった。》(草間彌生『無限の網 ―草間彌生自伝―』新潮文庫)
そうして、がむしゃらにかぼちゃを描き続けました。
1957年に渡米し、その独創的な作品と活動はアート界に衝撃を与え、世界的な前衛芸術家としての地位を築きました。現在までに数々の賞を受賞し、全世界を飛び回り活躍中です。
2014年には、新宿区に初となる草間彌生の個人美術館が開館予定とのことで、これもとても楽しみですね。
かぼちゃのリゾット~草間彌生風
<材料>2人分
生米 1カップ
かぼちゃ 1/8個
玉ねぎ 1/4個
コンソメスープ 5カップ(お湯5カップ&コンソメキューブ1個)
オリーブオイル 大さじ1
パルメザンチーズ 大さじ3
塩こしょう 少々
クレソン 適量(付け合わせ)
1. 玉ねぎをみじん切りにして、オリーブオイルをあたためたフライパンで透明になるまで炒め、そこに生米を加えてあたたまるまで炒める。
2. 1のフライパンに、あたためたコンソメスープをお米がひたひたになるくらいまで加え、弱火で炊いていく。(お米があたまを出さないように様子を見ながらスープを加える)
3. 1口大に切ったかぼちゃを、ラップに包んで、ある程度柔らかくなるまでレンジであたためたあと、さらに1cm角に切る。
4. 10分ほど炊いた2のフライパンに、3のかぼちゃを加える。コンソメスープを少しずつ加えながら、水気がある程度なくなるまで炊く。
5. 4を火からおろし、仕上げにパルメザンチーズを絡め、塩こしょうで味を整える。皿に盛って、クレソンを添えたら出来上がり。
*付け合わせにのせたクレソンは、ヨーロッパ原産の清流を好むハーブです。日本語の別名で、ミズガラシやオランダカラシ等とよばれ、その名のとおりピリッとしたほろ苦さが特徴です。クレソンは、たんぱく質や脂肪が過剰摂取になるのを防ぎ、消化を助けてくれる働きをしますので、肉料理などと一緒に食べるのもおすすめです。
*お皿の水玉模様は珈琲で描いています。かぼちゃと珈琲は意外と合うんですよ。