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【コンサートレポート】 大谷康子ミニコンサート@銀座SONYビル やさしき音色を被災地に…

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2015年3月15日

【コンサートレポート】 大谷康子ミニコンサート@銀座SONYビル やさしき音色を被災地に…


1709年製のストラディバリウスを奏でながら、チャーミングな微笑みを浮かべる大谷さん。

日本を代表するヴァイオリニストのひとりです。
輝かしいコンクールの受賞歴。
在学中からソロ活動をはじめ、各国でのリサイタルで高く評価されてきた大谷さん。
国内外の主要オーケストラとソリストとして共演することも多く、テレビ番組『題名のない音楽会』だけでなく、
多岐にわたるメディアにも出演されていらっしゃいます。
現在は、後世に音楽の楽しさを伝えるべく東京音楽大学教授、東京音楽大学付属音楽高校講師もつとめています。

 

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ピアニストのイタマール・ゴランさんと共に奏でる春の訪れを感じさせてくれるクライスラーの『愛の喜び』や、
ベルリンのイエス・キリスト教会で収録した最新アルバムから、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ『春』より第一楽章の抜粋、そして、最後の曲はクライスラーの『美しきロスマリー』を披露してくださいました!

 

途中のMCでは…
レコーディングでの面白エピソードや、ゴランさんから大谷さんの印象などをうかがう場面など、
ふたりの築き上げた信頼関係から微笑ましい姿を何度も拝見することができました。

 

しかし、特に印象に残っているのはチャリティーコンサートで訪れた福島・岩手のお話でした。
3.11以降から足を運んでいる福島県では、放射線の影響から思うように外出できない子供たちの姿に胸を痛めたことや、今回はじめて訪れた岩手県では、震災の爪痕の中にも子供たちのたくましさに触れたこと…
そして、その出来事から自発的に成長していく子供たちを音楽の力を借りて育てていきたい…
と、私たちが被災地に対して知り得ないことに加えて、自身の感想と熱い気持ちを語って下さいました。

 

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そして、大谷さんのチャリティーコンサートを共にしたゴランさんから…
「私たちは愚かです。
 …何故なら私たちは悲劇がおこるまで、悲しみや苦しみの本質がわからないからです。
 そして、服やお金や食べ物を与えたところで、(当事者である彼らの)本当の苦しみを理解することはできません。
 ですが、私たちの考えていることや想っていることを表に現すことができる手段が音楽です。」
と、いう強い意志のこめられた言葉がありました。

 

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今回のミニコンサートを通して…
一見、敷居の高くて取っ付きにくいように思われてしまうクラシック音楽ですが、
大谷さんやゴランさんのようにあたたかい人が強い思いを込めて奏でているということがわかりました。
そのぬくもりに触れられることは、私はもちろん、これから大きくなっていく子供たちにとっても大切なことなのではないかと感じました。

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【情報】

大谷康子

HP:http://www.yasukoohtani.com/index.html

Blog:http://yasukoohtani.bbs.fc2.com

 

Facebook:https://www.facebook.com/violinistyasukoohtani?fref=ts

(被災地への訪問の様子はこちらで見ることができます。)

 

最新アルバム

R.シュトラウス ヴァイオリン・ソナタ作品18 ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ第5番「春」

カラヤンがベルリンフィルとレコーディングしていたことでも有名なベルリン、イエス・キリスト教会での最新録音。

ピアノ: イタマール・ゴラン

【 収録曲 】

51FaeWyC+4L._SX300_

 R. シュトラウス: ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18

ベートーヴェン: ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調 作品24「春」

【 録音 】2014年 8月 ベルリン、イエス・キリスト教会 

【 発売日 】2014年 11月 26日 

【 レーベル 】ソニーミュージックレーベルズ/SICC-1771

【 価格 】 2,800円(税抜)

 

文・写真 / 新 麻記子