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【おすすめアート】「開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン」9/18(月•祝)まで

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2023年8月6日

【おすすめアート】「開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン」9/18(月•祝)まで


【おすすめアート】「開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン」

 

パナソニック汐留美術館では、開館20周年記念の第2弾(通算88展目)として、パナソニック出身で、石川県金沢市を拠点に活動する金工作家・重要無形文化財「 彫金」 保持者(人間国宝)、中川衛(1947年生まれ)を紹介する展覧会を開催中。

 

〜ARTalk おすすめポイント〜

 

◆金沢美術工芸大学で工業デザインを専攻した中川衛は、1971年に大阪の松下電工(現パナソニック)に入社し、美容家電製品などのデザインに携わってきた。27歳で帰郷した後、石川県立美術館で行われていた鐙の展覧会を観たことを機に、地元の伝統工芸である加賀象嵌(かがぞうがん)に魅了される。そして彫金家の高橋介州(1905〜2004)に入門し、石川県工業試験場に勤務しながら修業をした。

◆日本伝統工芸展等で入選・受賞を重ね。作家として頭角を現していき、2004年には、金工の技術継承に尽力した功績により重要無形文化財「彫金」保持者に認定される。また今日まで、大学や造幣局などで後進の育成に尽力する一方、アメリカや台湾などで積極的に海外研修を行うなど、国際的な視野で活動を展開している。

◆「象嵌」とは、金属を嵌めこんで模様を作り出す技法。象嵌部分の深さはわずか1mm以下と非常に薄く、精緻な仕事が求められる。その中でも中川は、複数の金属で構成し、難易度が高いとされる「重ね象嵌」を極めてきた。「工芸も工業デザインも創作の展開は同じである」と語る中川は、企業で身につけたデザイナーとしての制作手法を生かし、金工の試作を重ね、日常生活にヒントを得たフォルムと、自身の記憶から紡ぎ出した抽象文様により、現代的な象嵌の作風を築いた。

◆本展では、中川の初期の象嵌作品から最新作までを辿るとともに、1970〜80年代に手がけたプロダクトデザイン、金工の道に進む原点となった加賀象嵌の名品、現代アーティストとのコラボレーション、中川から技を受け継ぐ次世代の作品まで、作品と資料を合わせて約130点を展覧。展示空間の床の設えなどにもこだわっている。普段見る機会の少ない若者に刺激を受けてもらいたいという中川の、象嵌制作に一貫して息づくデザインの精神と、伝統技法の継承を目指すさまざまな取り組みにも注目したい。

 

 

 

【展覧会概要】

開館20周年記念展 中川 衛 美しき金工とデザイン

 

会期| 2023年7月15日(土)〜9月18日(月・祝)

会館時間|午前10時~午後6時(ご入館は午後5時30分まで)
※8月4日(金)、9月1日(金)、9月15日(金)、9月16日(土)は夜間開館 午後8時まで開館(ご入館は午後7時30分まで)

休館日|水曜日(ただし9月13日(水)は開館)、8月13日(日)〜17日(木)

入館料|一般:1,200円、65歳以上:1,100円、大学生・高校生:700円、中学生以下:無料 
※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。