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ヴェネチア・ビエンナーレに行ってきました!フォトレポート

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2017年8月16日


ヴェネチア・ビエンナーレに行ってきました!フォトレポート


ヴェネチア・ビエンナーレに行ってきました!フォトレポート

 

 

 

 

イタリアはヴェネツィアで2年に1度開かれる芸術祭ヴェネツィア・ビエンナーレ、各国のパビリオンが競い合うことからアートのオリンピックとも言われています。今年は第57回目、「Viva Arte, Viva 57.(芸術万歳)」をテーマに2017年11月26日まで開催中です。

 

2つのメイン会場の他に50以上ものサテライト会場が街中にあり、街全体がアート一色、まさにアートパラダイスでウキウキ。では、さっそく行ってきます!

 

 

各国のパビリオンがあるジャルディーニ会場

 

 

メイン会場のひとつは、世界各国のパビリオンがあるジャルディーニ会場。
なんと言っても今年の目玉は、オリンピックで言うなら金メダルの金獅子賞を受賞したドイツ館です。

 

 

 

 

男女複数名のパフォーマーがゆっくりと、そして重たい空気を醸しながら、観客の中をすり抜け、長時間かけて移動したり、絡み合ったりします。

 

他国のパビリオンとは全く違い、かなりのインパクト!床面が透明なガラスになっていて、さっきまで横にいたパフォーマーが足元にいたり、急に火を点けたり…。内容は毎回違うようです。
観る人によって受け取り方は様々だと思いますが、色々な感情や関係性を表現しているように感じました。

 

 

 

 

 

 

Anne Imhof《Faust》2017

 

 

ドイツ館のすぐ隣には、ネオンサインが目を引く韓国館が。
入ってみると、小さいスペースに面白い作品がちらほら。

 

 

 

 

下のピンク色の考える人は、トイレットペーパーなどでできているそう。台座の側面に空いた穴にお尻を突っ込んで考える人になれるというおもしろ作品です(笑)。

 

 

Cody Choi《The Thinker》

 

 

668個もの時計がズラリと並んだこちらの作品は、世界の色々な人達の体感時間を時計の針の速さで表現しているのだそう。中央には顔のない人民像が象徴的に置かれています。
時間泥棒に盗まれた時間を取り戻す少女の話、ミヒャエル・エンデの「モモ」に通ずるものを感じました。

 

 


Lee Wan《Proper Time》Through the revolution from the moon, 2017 ©arts council Korea and Lee wan

 

 

日本館はというと、髪の毛やタオルなど身のまわりのもので作品を作る岩﨑貴宏の作品が。街などに見立てられた素材たちは、いつもとは違うものの見方を気づかせてくれます。
床に穴の開いた日本館の特徴を生かして、上からも下からも見られるようになっていました。

 

 

岩﨑貴宏《Turned Upside Down, It’s a Forest/逆さにすれば、森》2017

 

 

 

 

 

 

企画展示部門のアルセナーレ会場

 

 

もう一方のメイン会場アルセナーレは元軍事工場だった広い場所。こちらは細かいセクションごとにテーマが設けられた企画展示をメインに、ジャルディーニになかった国のパビリオンもみることができます。

 

敷地も広い上に作品数がとにかく多いので、1日あっても見きれないほど。

 

 

 

 

入り口すぐには、数年前に森美術館で開催された展示が記憶に新しい、リー・ミンウェイの作品が。今回もコミュニケーションをテーマに糸を使った作品で、記念に私もハンカチに記憶の刺繍をしてもらいました。

 

 

 

 


Mingwei Lee《The Mending Profect》2009-2017

 

 

企画展示部門の金獅子賞を受賞したのは、ドイツのベテランアーティスト、フランツ・エルハルド・ヴァルター。カラフルな布を使った作品で、何だろう…と想像していたら、着脱したり、形を変えることができる彫刻作品なのだとか。

 

 

 

 


Franz Erhard Walther 《Wall Formation Series》

 

 

個人的なお気に入りは下記のプロジェクト。
1981年にサンフランシスコのタマルパイス山へハイキングをしていたグループが殺害された事件があり、ダンサーのアンナ・ハルプリンが集団を率いて、山で祈りのダンスや音楽の儀式を行い、その後すぐに犯人は逮捕されたのだそう。
儀式は平和のために毎年開催されるようになり、世界中に広まったのだそうです。

 

この作品をみて、世界を平和にするヒントが隠されている気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

Anna Halprin《Planetary Dance》2013

 

 

そして、かなり強烈だったのはイタリア館での企画展。
実際にカビさせたキリストのミイラを模した人形がズラリと展示されていて、臭いも半端ないのでご注意を(笑)。

 

 

 

 

 

 


Roberto Cuoghi 《Il Mondo Magico(The Magic World)》The Imitation of Crist 2017

 

 

本当はまだまだご紹介したいところなのですが、長くなってきたので、あとは写真でお楽しみください!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第57回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展
会期:2017年5月13日〜11月26日
http://www.labiennale.org/

 

 

 

おまけ

 

ヴェネチア・ビエンナーレの周辺会場でも色々な展示が開催中。
その中から特におすすめのものをご紹介します。

 

 

良くも悪くもダミアン・ハーストらしい話題の個展

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダミアン・ハーストの展示はテーマパークのよう!2会場にまたがる大規模展ではフェイクの博物館が展開されています。入り口を入ってすぐには、3階建くらいの巨大な彫刻作品がお出迎え!
美術館を作ろうとしていた個人コレクターの船が難破し、海の底に沈んだ作品を引き上げて展示しているというストーリーなのですが、実際に海から引き上げている映像もあり、ここまで本気でやり抜くのはすごい…。きっと、ものすごいお金がかかっているだろうなと想像してみていました(笑)。

 

 

ダミアン・ハースト『Treasures from the Wreck of the Unbelievable』展 
会期:~12月3日
会場:
〈Palazzo GrassiCampo San Samuele 3231 Venezia  
〈Punta della Dogana〉Dorsoduro 2 Venezia
10時~19時(入館~18時)火曜休
入館料€18(2館共通)

 

 

圧倒的な企画力!直感を刺激する「INTUITION」

 

 

直感を刺激する「Intuition」という展示が個人的にはかなりオススメ!古い4階建ての洋館がまるまる展示スペースになっていて、空間との調和が最高!夢の館に迷い込んでしまったような感覚になりました。
展示作品は、新石器時代のメンヒルから、デ・クーニング、サイ・トゥオンブリー、ミヒャエル・ボレマンス…。(まだまだたくさん!)と、時代もアーティストもかなり幅広く、今までこんなグループ展を見たことがなかったので本当に衝撃。企画力に感服です。

 

個人的には、ユーゴスラビア出身のパフォーマンス・アーティスト、マリーナ・アブラモヴィッチの作品がとても好きでした。突起した水晶に額をあわせると…作家曰く、水晶のエネルギーを感じられるそうで、瞑想をしているような気分に。同時に2人体験可能で、相互に関係しあうインタラクティブな作品になっています。
あのレディー・ガガもマリーナ・アブラモヴィッチの大ファンらしく、作品に登場したこともあるのだとか。
日本国内だと、大地の芸術祭で知られる新潟県十日町市にある、訪れる人が夢を見て記録するための「夢の家」が彼女の作品です。日々の慌ただしい生活に疲れたら、行ってみるのもいいかもしれません。

 

 

 

 


Marina Abramovic 《Standing Structures for Human Use》2017

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Intuition』 
会期:~11月26日
会場:〈Palazzo Fortuny〉Campo S. Beneto 3780,Venezia
10時~18時(入館~17時)火曜休
入館料€12

 

 

文・写真:新井まる

 

 

【第56回のヴェネチア・ビエンナーレの記事はこちら♪】
旅とアート vol.3 ー 真夏のヴェネツィア・ビエンナーレへ ー

 

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Writer

★【代表】新井 まる

★【代表】新井 まる - MARU ARAI -

アート専門webマガジン「 girls Artalk 」代表 / 株式会社maru styling office 代表取締役

 

イラストレーターの両親のもと、幼いころからアートに触れ、強い関心を持って育つ。

大学時代からバックパッカーで世界40カ国を巡り、美術館やアートスポットなどにも足を運ぶ旅好き。

新卒採用で広告代理店に就職し営業として3年間勤務の後、アパレルEC部門の販促に約1年間関わる。その後、一念発起して独立。アート専門webマガジン「girls Artalk(ガールズ・アートーク)」を立ち上げ、アートの魅力を伝えることに日々奮闘している。

 

好きなものは、餃子とお酒と音楽と旅。

 

 

 

★「 girls Artalk(ガールズ・アートーク) 」は、「ガールズトークをするように、アートの話をしよう」という想いからできた、アートをもっと身近に楽しむためのアート専門webマガジン。各分野で活躍する女性ライターやモデルたちがリアルな目線で情報を発信。アート業界から注目を集めている。

 ♡アートwebマガジン「 girls Artalk 」 http://girlsartalk.com/

 






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