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白い糸で紡がれた150隻の船がパリの百貨店に!?塩田千春「どこへ向かって」特別展

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2017年2月14日


白い糸で紡がれた150隻の船がパリの百貨店に!?塩田千春「どこへ向かって」特別展


白い糸で紡がれた150隻の船がパリの百貨店に!?塩田千春「どこへ向かって」特別展

 

2017年1月14日から2月18日まで、パリ7区のバック通りにある世界最初の百貨店と言われているル・ボン・マルシェ・リーブ・ゴーシュで、塩田千春のインスタレーションが展示されています。

 

 

Where are we going, installation de Chiharu Shiota au Bon Marché  Rive Gauche © Gabriel de la Chapelle

 

 

今回の展示で、塩田千春さんは人の命と旅の類似点を作り出しました。「命は行き先のない旅」という観点から、私たちの命を「旅」に例えています。私たちはそれぞれ見知らぬ目的地へ向かって、船に乗り込み大洋を渡るように、出会いにより感情と思い出が生まれ、経験を重ねていきます。大小様々な150隻の雪のように白い糸で紡がれた船は、過去から現在、そして未来に向かう私たちの命そのものなのかもしれません。

 

 

 

Making off installation Chiharu Shiota au Bon Marché Rive Gauche © Gabriel de la Chapelle

 

 

【アーティスト : 塩田 千春

 

1972年大阪生まれ。ベルリンを拠点に国際的な舞台で活動するアーティスト。彼女のパフォーマンスとインスタレーションは人間関係と身体、アイデンティティーについて問いかけます。普遍性の追求とメランコリー、詩情の間に揺れ動く世界の関係を体験させます。2015年第56回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展で日本館にて出品しました。また、パリではギャラリートンプロン(Galerie Tempon)で作品を発表しています。

 

【はじめに】

 

私がル・ボン・マルシェ・リーブ・ゴーシュに到着したとき、一番始めに目にしたのは、入口のショーウインドーのインスタレーションでした。展示のイントロダクションのために設けられました。

 

 

 

 

羅針盤や地図、望遠鏡など今回のテーマ「旅」に関するものが使われていました。

 

 

 

 

塩田千春さんは1月6日から、展示初日に向けて作業を始めていたそうです。何もない空間は、まるで白いカンバス。筆をとり、描いていくように塩田さんは白い糸を編んでいき、繊細な立体空間を作り出していきます。

 

 

 

Making off vitrines Installation de Chiharu Shiota au Bon Marché Rive Gauche © Gabriel de la Chapell

 

 

【インスタレーション : Where are we going? 】

船というモチーフは、塩田千春さんが子供の頃に、大阪から高知県にいくために家族でフェリーに乗った時に感じた新しい世界や新しい海にインスパイアされています。

 

 

Making off installation Chiharu Shiota au Bon Marché Rive Gauche © Gabriel de la Chapelle

 

 

 

Making off installation Chiharu Shiota au Bon Marché Rive Gauche © Gabriel de la Chapelle

 

 

ル・ボン・マルシェ・リーブ・ゴーシュの天井は吹き抜けになっているため、各階から見る作品を様々な角度で楽しむことができました。

 

 

Making off installation Chiharu Shiota au Bon Marché Rive Gauche © Gabriel de la Chapelle

 

 

真下から見ると、船が空を航海しているように感じます。

 

 

Making off installation Chiharu Shiota au Bon Marché Rive Gauche © Gabriel de la Chapelle
展覧会に先立って作られた模型も展示されていました♬

 

 

 

 

 

【インスタレーション : Memory of The Ocean 】

 

2つ目のインスタレーションは、白い糸で波が再現されています。訪問者はこの中に入ることができます。アートを通し、作家とコミュケーションをとるようです。白い波のトンネルをくぐり抜けると、インタビューを聞くことができました。タイトルの「We are we going?」は塩田さんにとって日常的に繰り返し問いかけ続けている大切なテーマだそうです。

 

 

Memory of the ocean, CInstallation of Chiharu Shiota au Bon Marché Rive Gauche © Gabriel de la Chapelle

 

 

 

 

【インタビュー】

 

インタビュアー: なぜル・ボン・マルシェ・リーブ・ゴーシュで展覧会をすることを選びましたか?

 

塩田さん : パリはアートとアーティストの街です。私にとって大きな百貨店で展示をすることは新しい挑戦でした。様々な人が目にする入口のような場所ですし、秘められた存在に関する問いについて入り込むために、訪れた人々には「いくつ毛糸を使ったのか」「どのくらいの時間がかかったのか」と思いを巡らせていただきたいです。アートは観客とつながることができます。この相互作用により、観客は私の作品、私の人生の中に加わることができるのです。

 

展示には、グッズの販売もありました。他にも予約制ですが無料で作品案内があったり、6歳から11歳までの子供向けのワークショップもありました。フランスのパリで日本人女性が紹介され、深く理解され、作品のもつ質と量に圧倒されている姿を見ることは、一人の日本人として嬉しかったです。

 

文・一部写真 / 矢内美春

写真提供 / ル・ボン・マルシェ・リーブ・ゴーシュ ( © Gabriel de la Chapelle )

 

【展覧会情報】

 

『Where are we going ?』展

会期:2017年1月14日~2月18日

 

Le Bon Marché Rive Gauche

24, rue de Sèvres

75007 Paris

営業日)10:00~20:00(木、金 ~20:45)

休)日

http://www.lebonmarche.com/jp.html

 

♡塩田千春 http://www.chiharu-shiota.com/ja/

 

【関連記事】

 

赤い糸が紡ぎ出す圧倒的空間! 塩田千春「鍵のかかった部屋」(ライター : たなおさん)

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Writer

矢内 美春

矢内 美春 -  Miharu Yanai  -

1990年生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業後、渡仏。レンヌ美術学校(École européenne supérieure d’art de Bretagne site de Rennes)に編入しDNAP(フランス国家造形芸術免状)を取得後、Institut d’Études Supérieures des Arts(IESA) Marché de l’art contemporain学科に入学。パリのギャラリー(In between art gallery、Vanessa Quang Gallery)、アートフェア(Paris Asian Art Fair ASIA NOW)等でインターンを経験しながら、girls Artalkでライター、Madame Figaro Japonでパリブロガーとして活動中。






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