ARTなハーブテーブル by 太田みお vol.11
クミン風味の豆乳ヴィシソワーズ × KINFOLK
ライフスタイルデザイナー/ハーブ料理研究家の太田みおが、アートからインスピレーションを受けたハーブ料理をご紹介するこのコラム「ARTなハーブテーブル」も、今回で第11回目。
今回は、渋谷のDIESEL ART GALLERYで8月15日まで行われている写真展、『KINFOLK:The Shared Table featuring Carissa Gallo & Laura Dart』と、その展示からヒントをもらったお料理をご紹介します。
食や暮らしの美しい風景、愛する人たちと集う時間を題材にし、世界中に多くのファンを持つ『KINFOLK』は、アメリカ・オレゴン州ポートランドで2011年に創刊されたライフスタイルマガジン。
創刊当初よりKINFOLKで活躍している2人の写真家Carissa GalloとLaura Dartの作品が展示されています。
写真展のタイトルとなっている『KINFOLK:The Shared Table』は、写真家、ライター、スタイリスト、シェフなど、KINFOLKに携わる人々がひとつのテーブルを囲むように集い育んだ世界観を表現しています。
Photo: Kenichi Mui
ギャラリー空間の中央には、KINFOLKの世界観を表現したテーブルセッティングがされていました。ドライフラワーを多用したナチュラルで美しいフラワーアレンジメントが天然木のダイニングテーブルのセンターに並び、リネンのナプキンの上にカトラリーがセットされています。
KINFOLK独特の、ナチュラルなあたたかみと、クリエイターたちが生み出す洗練された美しさも兼ね備えたこのテイストは本当に素敵で、これが世界で愛される所以でしょう。
私は、KINFOLKがもともと大好きで、日本版が出る前から愛読していました。
大切な人たちと囲む食卓の、あたたかく幸せに満ちた空気。
暮らしの中の美しい瞬間をとらえた写真たちは、やわらかな光に包まれ、雑誌全体がいつもとてもいい空気感なのです。読んでいると、ゆるやかで幸せな時間の流れに、自分もふわりと包まれ心地よくなります。
読み終わる頃には、丁寧に料理を作り、テーブルに野の花を活け、大切な家族や大好きな友人を招いて、食卓を囲みたくなります。
KINFOLKの空気感を胸に、友人と囲んだランチの食卓の風景をご紹介します。
庭のハーブを使い、4品のお料理を作りました。メニュー表には、ローズマリーをあしらって。
夏のおもてなしにぴったりな1品「クミン風味の豆乳ヴィシソワーズ」のレシピをご紹介します。やわらかな野菜のうまみが、舌に涼やかに広がり、とても美味しいスープです。ぜひ、暑い日に作ってみてください。
クミン風味の豆乳ヴィシソワーズ
【材料2人分】
じゃがいも 大1個
玉ねぎ 1/4個
水200ml
コンソメキューブ 1個
豆乳 200ml
塩こしょう 適量
クミンシード 適量
1)玉ねぎは薄切りにする。じゃがいもは皮をむき、1cm程度にスライスしてからラップをして電子レンジでやわらかくする。(600Wで約3分半)
2)鍋に1の野菜と、水とコンソメキューブを入れ、火にかけ、ことこと煮る。コンソメが溶け、玉ねぎも柔らかくなったら、豆乳を加えて混ぜる。
3)鍋の火をとめ、ミキサーにかけ、なめらかになるまで撹拌する。(バーミックスだと、鍋のまま調理できるので、とても楽。)
4)3をざるで漉しながらボウルに移し、塩こしょうで味を整えて、冷蔵庫で冷やす。いただくときに、クミンシードをトッピングする。
展覧会概要
タイトル:KINFOLK: The Shared Table featuring Carissa Gallo & Laura Dart
会期:2014.5.30 (金) – 2014.8.15 (金)
会場:DIESEL ART GALLERY (DIESEL SHIBUYA内)
執筆:太田みお
記事監修:チバヒデトシ