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【最新!】セルゲイ・ポルーニンインタビュー公開!映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』

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2017年7月15日

【最新!】セルゲイ・ポルーニンインタビュー公開!映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野


“ダンスを愛しているから踊りたいんだ”
ということを僕はきちんと自覚しなくてはならなかったんだ。

 

若干19歳という若さで史上最年少で英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルに抜擢された、セルゲイ・ポルーニン。繊細なセルゲイの心は重圧に耐えきれず、破滅の道を転がってしまう…。絶望から見事返り咲いた彼に迫ったドキュメンタリー映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』が遂に本日公開!
公開にあわせてインタビューが届きましたので、早速ご紹介したいと思います。必読です!!

 

――ご自身のドキュメンタリーをご覧になって、いかがでしたか?

正直に言えば、最初は見たくなかった。ロサンゼルスでデヴィッド・ラシャペルと一緒にいた時に、彼が「これからあの映画を観ることになっている」と言ったんだ。僕はビールを9本も飲んで、彼の隣に座った。本当に緊張して、彼の脚を蹴ってしまったよ。自分を客観的に見てみたかったんだけど、できないね。画面に映し出された自分を見るとそのときの感情が蘇るし、自分の素の部分を呼び覚ましてしまう。まるで感情のジェットコースターに乗ってるような気分だったよ。

 


©Koji Aramaki

 

――映画の中で『Take Me To Church』をダンスとの惜別と考えていると言っていました。なぜ続ける気になったのですか?

『Take Me To Church』をラストダンスのつもりで踊った。あの時はダンスが好きじゃなかったし、バレエ界に腹も立ててたから、とにかく終わらせたかった。これで何もかも終わりなんだという気持ち――臨終の感覚のような中で踊っていると、自分の中のもやもやとした霧のようなものが少しずつ晴れていくような気がしたんだ。空っぽになって、感情の赴くままに踊った。すると、僕が捨て去ろうとしているもののことばかりが頭に浮かんで、とても悲しかった。それで思ったんだ、僕は何かを見失っているのかもしれない、と。
撮影が終わって、すぐにゼレンスキーに話したんだ。「ギャラはいらない、ダンスが好きだから踊りたい」とね。“ダンスを愛しているから踊りたいんだ”ということを、僕はきちんと自覚しなくてはならなかったんだ。

 

 

 

ダンスを通して現状を変えたい、という思いが今の僕を動かしているんだ。
自分のためだけなら、僕はもうバレエを続けていなかったと思う。

 

 

 

――“プロジェクト・ポルーニン”を始められたきっかけを教えてください。

ダンスを通して現状を変えたい、という思いが今の僕を動かしているんだ。自分のためだけなら、僕はもうバレエを続けていなかったと思う。だけどこのプロジェクトで、ダンサーたちに発言権を与え、踊りに集中できる環境を整えたい。スポーツ選手にはエージェントがついているけれど、バレエにはそれがない。やったことがないことを始めるのはとても怖いもの。一人きりでそんな思いをする必要はないと思う。みんなが助けてくれるようなチームを構築することで、若いダンサーが道を間違えることなく進めるシステム、チームをつくっていきたいんだ。バレエは常に誰かが誰かのポジションを狙っているような境遇にある。誰かが怪我をしたらデビューできる、というようなね。つねに競争なんだ。若いダンサーの中には、紆余曲折してそのまま引退してしまう人もいっぱいいる。だからエージェントや広報や収入に関しても交渉してくれる人がいるチームがあれば、ダンサーは演技だけに集中できる。だから僕らはダンサーを支援する“プロジェクト・ポルーニン”という組織を作ったんだ。

 

©Koji Aramaki

 

――映画で描かれているように、多くの練習をして、バレエに人生を捧げて、世界有数のダンサーになったわけですが、そこにたどり着いた先では「次は何をする?」ということになりますよね。今もそんな気持ちですか? 

自分の心に正直になった時、出てきたのがアーティストになりたいってことだった。自分自身に「僕はダンサーじゃない。僕は俳優じゃない」と言った途端、自由になれて何でもできるようになったんだ。アーティストとして、選択権は自分にあるんだ。だからやりたいことをやる自由が生まれる。1日中踊ることもできるし、映画に出たり、振付をしたり、またいろんな写真家とファッションの写真を撮ったり、別のアーティストと仕事をしたりね。途方に暮れることはない。別のレベルに行くんだよ。何でも吸収するんだ。自分を閉じちゃダメさ。何でも試さないとね。僕はまた子供になったような気分なんだ。アーティストは子供なんだ。6才児の気分かな。

 

 

 いかがでしたでしょうか?「セルゲイ・ポルーニン」を大スクリーンで見るチャンス、絶対逃さないで下さいね!
ガールズアートークでは公開に先駆け開催された東京藝術大学奏楽堂での、ライブプレミアイベントにも参加。こちらにもセルゲイの言葉がありますのチェックして下さい♪
記事はこちら!→スターダムから破滅の道へ 苦悩から返り咲いた孤高の天才ダンサー セルゲイ・ポルーニン

 

 

『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』 (原題:DANCER)
監督:スティーヴン・カンター
『Take me to church』演出・撮影:デヴィッド・ラシャペル
出演:セルゲイ・ポルーニン、イーゴリ・ゼレンスキー、モニカ・メイソン他
配給:アップリンク・パルコ
  (2016年/イギリス・アメリカ/85分/カラー、一部モノクロ/16:9/DCP/)
公式HP:http://www.uplink.co.jp/dancer/