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西へ東へアート放浪記   vol.1「19世紀のお屋敷にて」

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2014年3月12日

西へ東へアート放浪記   vol.1「19世紀のお屋敷にて」


西へ東へアート放浪記

vol.1「19世紀のお屋敷にて」

 

 

 

 

私が今住んでいるブダペストはドナウ側の真珠と呼ばれる

中欧の美しいまちです。

図1

 
   

 

 

19世紀から20世紀はじめのアールヌーボーな建物が多く、

とてもヨーロピアン。その割に気負いもないまったりとした良いまちです。

(ハンガリー首都ですが、人口はたったの200万人。)

 

最近、一本の素敵な通りをみつけました。

Varosmajor(ワローシュマジョール)通り。

 

リボンに結ばれたようなおうちに

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貝殻のおうち

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用途は分からないけどちょっとオリエンタルな建物、

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アンティーク屋さんもあったりします。文字がかわいい!

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この通りにあるのがBarabas Villa Galeria。

Villaというだけあって、貴族のお屋敷をギャラリーに改築しているのです。

門をくぐると…

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目の前にあらわれるエントランス(どどーん)

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シャンデリアの下がるホールで開催されていたのは19世紀の版画展。

お屋敷と同年代ぐらいの版画だからか、雰囲気がぴったりマッチして

すっと馴染んでます。

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すっかり19世紀ヨーロッパの気分にひたっていましたが、

実は今回の一番の目的は離れでやっている特別展、

「HAIKU」

 

そうなのです。「俳句」です。

 

といっても読むわけではありません。

ハンガリー人アーティストがコンテンポラリーアートで

俳句の世界を表現する特別展。

 

 

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19世紀建築×ハンガリー×日本文化×近代アート


ということでコラボにコラボを重ねている展示にわくわく…

 

 
   

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こちらの絵はなんとなく日本にもありそうなかんじがします。

(※ハンガリー人アーティストの作品です)

 

 

 

こちらはありそうでない。

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おとぎ話のようにもみえるし、星の渦巻きのようにもみえる。

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飛んでいるのはコトバなのでしょうか?

俳句に読まれた花鳥風月でしょうか?

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俳句は世界的にもとても珍しい文学作品です。

その短さの割に広い世界を表現しているところ。多くの制限の中で奥の深い表現を追求するところ。

少ないコトバに多大なエネルギーを込めているようです。

それを(きっと)表現したのがこの作品。

 

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他にはこんな作品もありました。

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もしも、コトバに重さやザラザラした表面があって

俳句の中で連なっているとしたら、きっとこんなかんじなのでしょう。大きなブロックはどんな音何でしょう?

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お屋敷の回りは庭になっていて、お屋敷の歴代の持ち主がひっそりとディスプレイされていました。

(急にまた19世紀ヨーロッパに引き戻される)

 

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ギャラリーの後ろの階段をのぼると、

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小さな丘のてっぺんに置かれたベンチでまったりもできる。

しかもこのお庭は都会の真ん中にあるのに小鳥のさえずりで満ちているのです。

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決して大きくはないギャラリーで国や時代を行き来できる素敵な場所でした。

 

 

 

 

次回はブダペスト内の隠れアートスポットを取り上げます。お楽しみに♫

 

 

 

今回のギャラリー

Barabas Villa Galeria

1122 Budapest Varosmajor utca 44

 

Featuring artists:

Arvay Zolta

Bakos Tamas

Bodnar Imre

Huller Agoston

Magyar Jozsef