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Art de la table by 太田みお vol.5 イタリアの天才音楽家たちのテーブル

NEWS

2016年5月12日

Art de la table by 太田みお vol.5  イタリアの天才音楽家たちのテーブル


東京フィルハーモニー交響楽団 × girls Artalk

 

東京フィルハーモニーとgirls Artalkのコラボで贈る、

コンサートの味わいを深めるレシピ集♪

〜  料理家 太田みおのハーモニーレシピ  〜

 

或る音楽からインスピレーションを受けた、その名も「ハーモニーレシピ」を料理家の太田みおが全8回に

わたってご紹介します♪

 

来たる5月15日Bunkamuraホールで開催される東京フィハーモニー交響楽団のコンサートでは、イタリアの

若き天才指揮者アンドレア・バッティストーニが指揮するイタリアの作曲家たちの楽曲を楽しめます。

(*公演情報は最下部をご覧ください)

 

イタリア…まばゆいばかりの太陽の光、青い海、歴史のある遺跡、中世から残る美しい街並み、そして陽気な

人々。そんな魅力的な国イタリアは、偉大な音楽家をたくさん育んできました。

 

今回のコラムでは、コンサートにまつわる音楽家たちに縁のあるイタリアの地方料理を、ひとつのテーブルに

まとめました。どうぞお気に入りの作曲家のBGMをかけながら、ワインとともに楽しく召し上がってくださ

いね。

 

パルマ産生ハムとといちじくのサラダ(ヴェルディの好物を使って…)

ヴェローナ風ローストチキン(バッティストーニの出身地ヴェローナより)

ラザーニャ・アッラ・ボロネーゼ(レスピーギの出身地ボローニャより)

アッフォガート(ニノ・ロータの出身地ミラノの街角のカフェをイメージ…)

 

 

★パルマ産生ハムといちじくのサラダ

イタリアの国民的作曲家であるジュゼッペ・ヴェルディは、美食の都パルマの出身。

パルマといえば、生ハムやチーズ(パルメザンチーズ)が有名ですが、例に漏れずヴェルディも生ハムが大好物

でした。なかでも「クラテッロ(尻の肉の生ハム)」や「スパラコッタ(肩肉の生ハム)」を愛していたといい

ます。

ヴェルディの好物であった生ハムを使ったサラダをご紹介します。生ハムの塩気と、いちじくの甘みが相性の

良い一品です。

生ハムとイチジクのサラダ

 

【材料】1皿分

生ハム 薄切り8枚

いちじく 1〜2個

ベビーリーフ 2つかみほど

 

■ヴィネグレットソース

白ワインビネガー 小さじ1

レモン汁 小さじ1/2

Exバージンオリーブオイル 35ml

塩こしょう 適量

 

1. いちじくは皮をむき、食べやすい大きさに切る。ベビーリーフは水洗いしてよく水を切っておく。

2. ヴィネグレットソースを作る。小さなボウルに白ワインビネガー、レモン汁、塩こしょうを入れて泡立て

 器でよく混ぜ、かき混ぜながらオリーブオイルを加えてよく乳化させる。最後に塩こしょうで味を整える。

3. 皿にベビーリーフを盛り、その上に1のいちじく、生ハムをバランスよく盛りつけ、2のヴィネグレットを

 かけてできあがり。

 

 

★ヴェローナ風ローストチキン

イタリアの若き天才指揮者アンドレア・バッティストーニの出身地であるヴェローナの郷土料理といえば、じゃ

がいもから作るパスタの一種「ニョッキ」やクリスマス菓子の「パンドーロ」などが有名です。

ヴェローナ地方では、馬肉もよく食べられるそうですが、今日は日本人にも親しみやすい鶏肉を使った1品

「ヴェローナ風ローストチキン」をご紹介します。鶏は今回、スーパーで手に入れやすい手羽元と手羽先を使い

ますが、骨付きであることがポイントです。骨付きでないと、パサパサになってしまいますので注意してくださ

いね。

ローストチキン

 

【材料】 2-3人分

鶏の手羽元と手羽先 500g

白ワイン 150cc

ローリエ 2枚

タイム 4本

黒こしょう 少々

バター 20g

オリーブオイル 大さじ2

塩こしょう 適量

 

1.鶏肉に塩こしょうをして、ポリ袋に入れる。その袋にローリエ、タイム、オリーブオイルを入れ、肉にもみ

   込むようにしてなじませ、常温で30分ほど置いておく。

2.ココット鍋にバターを入れ中火にかけ、1の鶏肉の表面を焼き固め(ハーブは一緒にココットに入れていいが、

   こげやすいため注意)、白ワインを入れてアルコールを飛ばす。蓋をして弱火で15分ほど煮込んだら、蓋を

   とり、250度のオーブンに移して15分ほどローストする。

3.皿に2の鶏肉を移し、ココット鍋に残った鶏の煮汁を煮詰めて、塩こしょうで味を整えてソースにする。

   仕上げに肉にソースをかけて出来上がり。

 

 

 

★ラザーニャ・アッラ・ボロネーゼ

お次は、作曲家オットリーノ・レスピーギの出身地であり34歳までを過ごしたボローニャ地方の名物を。

ボローニャといえば、有名なのはやはりボロネーゼ。香味野菜と牛肉、そしてトマトから作るミートソースです

ね。今回はそのボロネーゼをたっぷり使った1品「ラザーニャ・アッラ・ボロネーゼ」をご紹介します。

正式なボロネーゼは作るのにとても手間がかかりますので、今回は時短ボロネーゼをご紹介します。

ベシャメルソース(ホワイトソース)も今回は時短のため市販のものを活用。お時間のある人はもちろん手作り

で!ボローニャ地方の伝統的なラザーニャは、チーズにパルメザンチーズのみを使用します。

ラザーニャ

 

【材料】 (25cm耐熱皿1枚分)

ミートソース缶(市販) 1缶

牛挽肉 300g

ホワイトソース缶(市販)1缶

ラザニアパスタ 6枚

パルメザンチーズ たっぷり

 

1.フライパンに牛挽肉を入れ、火が通ってポロポロになるまで炒める。出てきた余分な脂を捨て、ミートソース

  を加えてなじませ、少し煮詰めれば時短ボロネーゼのできあがり。

2.茹でたラザニアパスタ2枚(茹でなくてよいタイプもありますので、購入したものの説明を読んでください)

   を耐熱皿に敷き、1のボロネーゼを広げ、次にホワイトソースを塗り広げ、パルメザンチーズを散らし、また

   ラザニアパスタを敷き…を繰り返します(3層分)最後の表面にくるパルメザンチーズは多めに散らし、表面

   に焼き色がつくまでオーブンで焼いてできあがり。(200度15分が目安)

 

 

★アッフォガート

最後はイタリアのドルチェ、アッフォガートをご紹介します。これはニノ・ロータの出身地ミラノの、街角のカ

フェをイメージして…。アッフォガートは、イタリアの大衆的なドルチェの1つですが、ジェラートにエスプレ

ッソをかけただけのシンプルな1品。きっとニノ・ロータも、その生涯の多くを過ごしたミラノの街角のカフェ

で、これを食べていたに違いない…という妄想とともに、どうぞ召し上がれ♪(笑)

アフォガート

 

【材料】

バニラアイスクリーム お好きな量

エスプレッソ お好きな量

 

カップに入れたバニラアイスクリームに、熱々のエスプレッソをかけてできあがり。

 

 

【東京フィルハーモニー交響楽団 コンサート情報】

アンドレア・バッティストーニが贈る、圧倒的な色彩の洪水!

★5月15日(日) 15:00  Bunkamura オーチャードホール

★5月16日(月) 19:00  サントリーホール

 

指揮:アンドレア・バッティストーニ

ヴェルディ/歌劇『ナブッコ』序曲
ニノ・ロータ/組曲『道』
レスピーギ/交響的印象『教会のステンドグラス』

http://tpo.or.jp/information/detail-20160228-02.php