art de la table (アール・ド・ラ・ターブル)
という言葉をご存知ですか?
「食卓の芸術」という意味の、フランスの言葉です。
お気に入りの食器に、おいしい手料理を盛り付けて、美しいテーブルを創り上げること。朝、昼、晩と、1日3度囲む食卓は、人生を形づくる大切なエッセンスです。日々の食卓が素敵だったら、人生も豊かになる気がしますよね。これは、料理研究家/ライフスタイルデザイナーの太田みおが、1つの食卓をアート作品のように創り上げる連載です♪
日本の秋の食材で、おしゃれな洋風のお料理を♪
やってきました、食欲の秋!
スーパーに行くと、秋の果実やお野菜、美味しい旬の食材がたっぷりで、わくわくしてしまうのは私だけではないはず。
今日のテーマは、「気心知れた友達といただく、秋の恵みたっぷりのテーブル♪」
美味しい秋のお魚といえば、さんま。
さんまの調理法ですが、どうしても塩焼きに偏りがちではないでしょうか?
今日は、このさんまを、ワインに合う、華やかな洋風の一皿に仕上げますよ♪
そして、もう一皿。
秋の果実の代表格といえば、柿ですよね!
柿の甘さをしっかりと活かした、カプレーゼ風のサラダをご紹介します。
さんまも柿も、日本で愛されている和の食材のイメージが強いですが、今日は両方とも洋風のアレンジにしています。ぜひ、楽しんでみてください♪
■さんまのトマト煮
★さんまの骨をよけながら召し上がってください。気になる方は、あらかじめ3枚おろしにして、
骨を取り除いておくと食べやすいです。もしくは、圧力鍋で調理して骨までやわらかくしてもOK
<材料> 2人分
さんま 2尾
にんにく 1かけ
玉ねぎ 1/2個
セロリ 1/3本
しめじ 1/2パック *ほかのきのこでもOK
白ワイン 100ml
トマト缶 1/2缶 *ホールでもカットでもOK
コンソメキューブ 1個
パセリ 適量
オリーブオイル 大さじ1と1/2
塩こしょう 適量
1。さんまは、頭と尾を落とし、内蔵を取り除き、3つに切り分ける。
臭みをとるために塩をふり、10分ほどおいたら、水洗いして、水気をしっかりと拭き取る。
下味の塩こしょうをふる。
2。パセリとにんにくはみじん切り、玉ねぎとセロリは薄切りにし、
しめじは石づきを落として小房にわけておく。
3。鍋にオリーブオイルをひき、にんにくを香りがでるまで炒め、
そこに玉ねぎとセロリも加え、風味がたつまて炒める。
その上に、1のさんまを並べ、白ワインを加えてアルコールを飛ばすように煮立てる。
4。3の鍋にほぐしたトマト缶を加え、水100ml(分量外)とコンソメキューブを加えて、
蓋をして中火で15分ほど煮込む。しめじを加え、塩こしょうで味をととのえ、
再び蓋をして2分ほど火を通し、仕上げに色よくパセリを散らす。
■柿のカプレーゼ風サラダ
柿がジューシーで甘いので、ソースの中の酢の酸味がポイントになります♪
バジルの葉は変色しやすいので、召し上がる直前に散らしてくださいね。
<材料> 2人分
柿 1個
生モッツァレラチーズ 100g
バジル 適量 *ディルでもOK
●白ワインビネガー 大さじ1
●オリーブオイル 大さじ1
●塩 2つまみ
●はちみつ 小さじ1
<作り方>
1。柿はへたを取って皮をむき、種があれば種も取っておく。
5mmほどの厚さにスライスする。モッツァレラチーズも、柿と同じ5mmの厚さに切っておく。
2。●の材料を混ぜ合わせておく。
3。お皿に1の柿とチーズを交互に並べ、バジルの葉を手でちぎりながら散らし、
仕上げに2のソースをかけてできあがり。
★今日のテーブルウェア
■ストウブのココットオーバル
煮込み料理を、このままテーブルに出すだけで、ぐっと気分が上がるデザイン。料理が美味しく見える、引き締まった黒も魅力的。
■美濃焼 隠れ窯
ザラザラの質感のなかに、キラリと光る鉱物感のある焼き上がりに惚れた、黒い日本の器です。
■アカシアの器
フィリピンを旅した時に、地元スーパーで安く手に入れた木の器です。
■工房アイザワのカトラリー「露」シリーズ
お客様に出すと「これ、どこの?」と必ずと言っていいほど聞かれる、個性的な美しいデザインのカトラリー。切れ味もいいですよ。
文・写真 / 太田 みお