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アート女子のアートな目線 「知っておきたい美しい花」

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2013年8月10日


アート女子のアートな目線 「知っておきたい美しい花」


アート女子のアートな目線

知っておきたい美しい花

 

 

 

芸術は時代の流れに明らかに影響を受けて創りだされるので、芸術を見ればまたその時代の背景も読み取れる、というのが通念ではありますが、中には例外もあるようです。

 

それを象徴するのが、誰がいつ見ても感激するような不変の美しさを表現したアンリ・ファンタン=ラトゥールであると思います。

 

 

19世紀にフランスで活躍したこの画家の作品は実物に忠実な写実的表現と、全体との調和がとれたあか抜けた色彩感覚が特徴的。

人物画から静物画まで手がけていますが例外なく美しく当時はサロンで高い評価を受けていました。マネ、モネなど印象派画家の作風に理解を示し、懇意にしていたとも言われています。

彼らほど名前はあまり浸透していないかも知れませんが、「花の画家」として有名なアンリ・ファンタン=ラトゥール の作品は何らかの形で私達も目にしていることがあるはずです。

 

 

 

素晴らしい作品が多いですが、今回は「花の画家」と言われるまでになった美しい花の絵を紹介していきたいと思います。

彼の作品はなぜこれほどまでに美しいのでしょうか。

 

1

『薔薇のある静物』*1

 

白を基調にした薔薇の花々と静かにたたずむ透明感のある水差しのバランスの妙が特徴的です。代表作品の一つとも言われています。

 

 

 

 

art3

『ガラス花瓶の白い薔薇と赤い薔薇』*2

 

花がこぼれている様子がリアルかつ自然でありつつ、暗めの背景と相まって清楚で洗練された世界を創りだしています。

 

 

 

art2

『パンジー』*3

 

数点見られるパンジーの作品。黄色と紫の明るいコントラストがありつつも不思議と寂しげな印象が残ります。

 

 

 

リアルで自然、見たままに忠実な写実的表現。アンリ・ファンタン=ラトゥールの作品はリアルで自然だからこそ美しい。いつの時代に誰が見ても変わらず美しく、ポストカードにして持ち歩きたくなるような品が良く、きらびやかな魅力に溢れています。

しかしこのリアルさ、は本当は全くリアルではなく計算され尽くされた作品だと思います。

 

花がこぼれ落ちたり雑多に並べられたりと日常にありそうな瞬間を切り取っているように見せていますが、本当に日常の何気ない花の風景を写実的に描かれた絵を見ても美しいと感じることはそうそうありません。かといって整然と並べられた装飾品のような絵もまた心から惹かれることはないのではないでしょうか。

 

「よくある感じだけどなんだかこれは綺麗」と思わせるような、完璧ではない絶妙なバランス感が人の心を永い間魅了して、記憶の片隅に居座り続けるのだとおもいます。

天才的な感性でその妙を表現したアンリ・ファンタン=ラトゥールは覚えておきたい作家のひとり。

お気に入りの花を探してみてください。強烈に記憶に残ることはないかもしれないけれど、綺麗な絵、といわれるとどうしても思い返してしまう、そんな存在になると思います。

 

 

 

 

 








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